公布:昭和38年11月27日大蔵省令第59号
施行:昭和38年11月27日
改正:平成12年6月26日総理府令第65号
施行:平成12年7月1日
改正:平成12年10月10日総理府令第116号
施行:平成13年1月6日
改正:平成12年11月17日総理府令第137号
施行:平成12年11月30日
改正:平成12年11月17日総理府令第139号
施行:平成12年12月1日
改正:平成13年4月19日内閣府令第49号
施行:平成13年6月1日
改正:平成13年9月25日内閣府令第76号
施行:平成13年10月1日
改正:平成13年12月7日内閣府令第90号
施行:平成13年12月9日
改正:平成13年12月27日内閣府令第97号
施行:平成14年1月1日
改正:平成14年3月26日内閣府令第9号
施行:平成14年4月1日
改正:平成14年3月28日内閣府令第16号
施行:平成14年4月1日
改正:平成14年3月28日内閣府令第17号
施行:平成14年4月1日
改正:平成14年10月18日内閣府令第66号
施行:平成14年10月18日
改正:平成15年3月31日内閣府令第28号
施行:平成15年4月1日
改正:平成16年1月30日内閣府令第3号
施行:平成16年4月1日
改正:平成16年1月30日内閣府令第5号
施行:平成16年1月30日
改正:平成16年5月31日内閣府令第53号
施行:平成16年6月1日
改正:平成16年12月28日内閣府令第109号
施行:平成17年1月1日
(未施行未対応)改正:平成17年4月25日内閣府令第60号
施行:平成17年5月1日
証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第百九十三条の規定に基づき、財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(昭和二十五年証券取引委員会規則第十八号)の全部を改正する省令を次のように定める。
目次
第一章 総則(第一条−第十条の三)
第二章 貸借対照表
第一節 総則(第十一条−第十三条)
第二節 資産
第一目 総則(第十四条)
第二目 流動資産(第十五条−第二十一条)
第三目 固定資産(第二十二条−第三十五条)
第四目 繰延資産(第三十六条−第三十八条)
第五目 雑則(第三十九条−第四十四条)
第三節 負債
第一目 総則(第四十五条・第四十六条)
第二目 流動負債(第四十七条−第五十条)
第三目 固定負債(第五十一条−第五十三条)
第四目 雑則(第五十四条−第五十八条の二)
第四節 資本
第一目 総則(第五十九条)
第二目 資本金(第六十条−第六十二条)
第三目 資本剰余金(第六十三条・第六十四条)
第四目 利益剰余金(第六十五条−第六十六条)
第五目 雑則(第六十七条−第六十八条の三)
第三章 損益計算書
第一節 総則(第六十九条−第七十一条)
第二節 売上高及び売上原価(第七十二条−第八十三条)
第三節 販売費及び一般管理費(第八十四条−第八十九条)
第四節 営業外収益及び営業外費用(第九十条−第九十五条)
第四節の二 特別利益及び特別損失(第九十五条の二−第九十五条の五の二)
第四節の三 当期未処分利益金額又は当期未処理損失金額(第九十五条の六)
第五節 雑則(第九十六条−第九十八条の二)
第四章 キャッシュ・フロー計算書
第一節 総則(第九十九条−第百一条)
第二節 キャッシュ・フロー計算書の記載方法(第百二条−第百五条)
第三節 雑則(第百六条−第百九条)
第五章 利益処分計算書又は損失処理計算書
第一節 総則(第百十条・第百十一条)
第二節 利益処分計算書(第百十二条−第百十四条)
第三節 損失処理計算書(第百十五条・第百十六条)
第六章 附属明細表(第百十七条−第百二十六条)
第七章 外国会社の財務書類(第百二十七条−第百三十一条)
附則
第一章 総則
(適用の一般原則)
第一条 証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号。以下「法」という。)第五条、第七条、第九条第一項、第十条第一項、第二十四条第一項若しくは第三項(これらの規定を同条第五項において準用する場合を含む。)又は同条第六項(これらの規定のうち法第二十四条の二第一項において準用する場合及びこの規則を適用することが適当なものとして金融庁長官が指定した法人(以下「指定法人」という。)についてこれらの規定を法第二十七条において準用する場合を含む。)の規定により提出される財務計算に関する書類(以下「財務書類」という。)のうち、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書、利益処分計算書又は損失処理計算書(これらの財務書類に相当するものであつて、指定法人の作成するもの及び第二条の二に規定する特定信託財産について作成するものを含む。以下同じ。)及び附属明細表(以下「財務諸表」という。)の用語、様式及び作成方法は、次条を除き、この章から第六章までの定めるところによるものとし、この規則において定めのない事項については、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に従うものとする。
2 金融庁組織令(平成十年政令第三百九十二号)第二十四条に規定する企業会計審議会により公表された企業会計の基準は、前項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に該当するものとする。
3 金融庁長官が、法の規定により提出される財務諸表に関する特定の事項について、その作成方法の基準として特に公表したものがある場合には、当該基準は、この規則の規定に準ずるものとして、第一項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に優先して適用されるものとする。
第一条の二 外国会社(法第二条第一項第七号に掲げる外国投資信託の受益証券、同項第七号の二に掲げる外国投資証券、同項第九号に掲げる有価証券で同項第三号から第六号まで、第七号の三、第七号の四若しくは第八号に掲げる有価証券の性質を有するもの、同項第十号に掲げる有価証券、同項第十号の二に掲げる有価証券(外国法人が発行者であるものに限る。)、同項第十号の三に掲げる有価証券(外国法人が発行者であるものに限る。)、同項第十一号に掲げる有価証券又は同条第二項第二号に掲げる権利の発行者をいう。以下同じ。)が提出する財務書類(中間財務書類を除く。以下同じ。)の用語、様式及び作成方法は、第七章の定めるところによるものとする。
(特定事業を営む会社に対するこの規則の適用)
第二条 別記に掲げる事業(以下「別記事業」という。)を営む株式会社又は指定法人が、当該事業の所管官庁に提出する財務諸表の用語、様式及び作成方法について特に法令の定めがある場合又は当該事業の所管官庁、この規則に準じて制定した財務諸表準則(以下「準則」という。)がある場合には、当該事業を営む株式会社又は指定法人が法の規定により提出する財務諸表の用語、様式及び作成方法については、第六条、第十一条から第七十七条まで、第七十九条から第九十八条の二まで及び第百十条から第百十八条までの規定にかかわらず、その法令又は準則の定めによるものとする。ただし、金融庁長官が必要と認めて指示した事項及びその法令又は準則に定めのない事項については、この限りでない。
(特定信託財産に対するこの規則の適用)
第二条の二 特定目的信託財産の貸借対照表、損益計算書、信託財産の管理及び運用に係る報告書並びに附属明細書に関する規則(平成十二年総理府令第百三十二号。以下「特定目的信託財産計算規則」という。)又は投資信託財産の貸借対照表、損益及び剰余金計算書、附属明細表並びに運用報告書に関する規則(平成十二年総理府令第百三十三号。以下「投資信託財産計算規則」という。)の適用を受ける信託財産(以下「特定信託財産」という。)について作成すべき財務諸表の用語、様式及び作成方法については、第六条、第十一条から第七十七条まで、第七十九条から第九十八条の二まで及び第百十条から第百十八条までの規定にかかわらず、特定目的信託財産計算規則又は投資信託財産計算規則によるものとする。ただし、金融庁長官が必要と認めて指示した事項及び特定目的信託財産計算規則又は投資信託財産計算規則に定めのない事項については、この限りでない。
第三条 第二条の規定が適用される事業の二以上を兼ねて営む株式会社が法の規定により提出する財務諸表については、それらの事業のうち当該会社の営業の主要な部分を占める事業に関して適用される法令又は準則の定めによるものとする。ただし、その主要事業以外の事業に関する事項又は当該会社が当該法令又は準則の定めによることが適当でないと認めて金融庁長官の承認を受けた事項については、主要事業以外の事業に関する法令又は準則の定めによることができる。
第四条 第二条の規定が適用される事業とその他の事業とを兼ねて営む株式会社において、当該会社の営業の主要な部分がその他の事業によるものである場合においては、当該会社が法の規定により提出する財務諸表については、第二条の規定を適用しないことができるものとする。ただし、第二条の規定の適用を受ける事業に関係ある事項については、当該法令又は準則の定めによることができる。
第四条の二 別記十九に掲げる特定金融業(特定金融会社等の会計の整理に関する内閣府令(平成十一年総理府令・大蔵省令第三十二号)第二条第二項に規定する特定金融業をいう。以下同じ。)を営む株式会社又は指定法人が特定金融業以外の他の事業を兼ねて営む場合には、前二条の規定にかかわらず、特定金融業に関する事項については、同令の定めによるものとする。
(財務諸表の作成基準及び表示方法)
第五条 法の規定により提出される財務諸表の用語、様式及び作成方法は、次に掲げる基準に適合したものでなければならない。
一 当該会社(指定法人を含む。以下同じ。)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(第八条第十七項に規定するキャッシュ・フローをいう。次号において同じ。)の状況に関する真実な内容を表示すること。
二 当該会社の利害関係人に対して、その財政、経営及びキャッシュ・フローの状況に関する判断を誤らせないために必要な会計事実を明瞭に表示すること。
三 当該会社が採用する会計処理の原則及び手続については、正当な理由により変更を行なう場合を除き、財務諸表を作成する各時期を通じて継続して適用されていること。
2 財務諸表に記載すべき事項で同一の内容のものについては、正当な理由により変更を行う場合を除き、財務諸表を作成する各時期を通じて、同一の表示方法を採用しなければならない。
(報告様式)
第六条 法の規定により提出される貸借対照表、損益計算書及び利益処分計算書又は損失処理計算書の様式は、報告様式によるものとする。
第七条 削除
(定義)
第八条 この規則において「一年内」とは、貸借対照表日の翌日から起算して一年以内の日をいう。
2 この規則において「通常の取引」とは、当該会社の事業目的のための営業活動において、経常的に又は短期間に循環して発生する取引をいう。
3 この規則において「親会社」とは、他の会社等(会社、組合その他これらに準ずる事業体(外国におけるこれらに相当するものを含む。)をいう。以下同じ。)の財務及び営業又は事業の方針を決定する機関(株主総会その他これに準ずる機関をいう。以下「意思決定機関」という。)を支配している会社をいい、「子会社」とは、当該他の会社等をいう。親会社及び子会社又は子会社が、他の会社等の意思決定機関を支配している場合における当該他の会社等も、その親会社の子会社とみなす。
4 前項に規定する他の会社等の意思決定機関を支配している会社とは、次の各号に掲げる会社をいう。ただし、財務上又は営業上若しくは事業上の関係からみて他の会社等の意思決定機関を支配していないことが明らかであると認められる会社は、この限りでない。
一 他の会社等(会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)の規定による更生手続開始の決定を受けた会社、民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)の規定による再生手続開始の決定を受けた会社、商法(明治三十二年法律第四十八号)の規定による整理開始の命令を受けた会社、破産法(平成十六年法律第七十五号)の規定による破産手続開始の決定を受けた会社その他これらに準ずる会社等であつて、かつ、有効な支配従属関係が存在しないと認められる会社等を除く。以下この項において同じ。)の議決権の過半数を自己の計算において所有している会社
二 他の会社等の議決権の百分の四十以上、百分の五十以下を自己の計算において所有している会社であつて、かつ、次に掲げるいずれかの要件に該当する会社
イ 自己の計算において所有している議決権と自己と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係があることにより自己の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められる者及び自己の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者が所有している議決権とを合わせて、他の会社等の議決権の過半数を占めていること。
ロ 役員若しくは使用人である者、又はこれらであつた者で自己が他の会社等の財務及び営業又は事業の方針の決定に関して影響を与えることができる者が、当該他の会社等の取締役会その他これに準ずる機関の構成員の過半数を占めていること。
ハ 他の会社等の重要な財務及び営業又は事業の方針の決定を支配する契約等が存在すること。
ニ 他の会社等の資金調達額(貸借対照表の負債の部に計上されているものに限る。)の総額の過半について融資(債務の保証及び担保の提供を含む。以下この号及び第六項第二号ロにおいて同じ。)を行つていること(自己と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係のある者が行う融資の額を合わせて資金調達額の総額の過半となる場合を含む。)。
ホ その他他の会社等の意思決定機関を支配していることが推測される事実が存在すること。
三 自己の計算において所有している議決権と自己と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係があることにより自己の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められる者及び自己の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者が所有している議決権とを合わせた場合(自己の計算において議決権を所有していない場合を含む。)に他の会社等の議決権の過半数を占めている会社であつて、かつ、前号ロからホまでに掲げるいずれかの要件に該当する会社
5 この規則において「関連会社」とは、会社(当該会社が子会社を有する場合には、当該子会社を含む。)が、出資、人事、資金、技術、取引等の関係を通じて、子会社以外の他の会社等の財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができる場合における当該子会社以外の他の会社等をいう。
6 前項に規定する子会社以外の他の会社等の財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができる場合とは、次の各号に掲げる場合をいう。ただし、財務上又は営業上若しくは事業上の関係からみて子会社以外の他の会社等の財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができないことが明らかであると認められるときは、この限りでない。
一 子会社以外の他の会社等(会社更生法の規定による更生手続開始の決定を受けた会社、民事再生法の規定による再生手続開始の決定を受けた会社、商法の規定による整理開始の命令を受けた会社、破産法の規定による破産手続開始の決定を受けた会社その他これらに準ずる会社等であつて、かつ、当該会社等の財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができないと認められる会社等を除く。以下この項において同じ。)の議決権の百分の二十以上を自己の計算において所有している場合
二 子会社以外の他の会社等の議決権の百分の十五以上、百分の二十未満を自己の計算において所有している場合であつて、かつ、次に掲げるいずれかの要件に該当する場合
イ 役員若しくは使用人である者、又はこれらであつた者で自己が子会社以外の他の会社等の財務及び営業又は事業の方針の決定に関して影響を与えることができる者が、当該子会社以外の他の会社等の代表取締役、取締役又はこれらに準ずる役職に就任していること。
ロ 子会社以外の他の会社等に対して重要な融資を行つていること。
ハ 子会社以外の他の会社等に対して重要な技術を提供していること。
ニ 子会社以外の他の会社等との間に重要な販売、仕入れその他の営業上又は事業上の取引があること。
ホ その他子会社以外の他の会社等の財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができることが推測される事実が存在すること。
三 自己の計算において所有している議決権と自己と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係があることにより自己の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められる者及び自己の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者が所有している議決権とを合わせた場合(自己の計算において議決権を所有していない場合を含む。)に子会社以外の他の会社等の議決権の百分の二十以上を占めているときであつて、かつ、前号イからホまでに掲げるいずれかの要件に該当する場合
7 特別目的会社(資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号。以下この条及び第百十九条第八号において「資産流動化法」という。)第二条第三項に規定する特定目的会社(第百十九条第八号において「特定目的会社」という。)及び事業内容の変更が制限されているこれと同様の事業を営む事業体をいう。以下この項において同じ。)については、適正な価額で譲り受けた資産から生ずる収益を当該特別目的会社が発行する証券の所有者(資産流動化法第二条第十二項に規定する特定目的借入れに係る債権者を含む。)に享受させることを目的として設立されており、当該特別目的会社の事業がその目的に従つて適切に遂行されているときは、当該特別目的会社に対する出資者及び当該特別目的会社に資産を譲渡した会社(以下この項において「出資者等」という。)から独立しているものと認め、第三項及び第四項の規定にかかわらず、出資者等の子会社に該当しないものと推定する。
8 この規則において「関係会社」とは、法の規定により財務諸表を提出すべき会社(以下「財務諸表提出会社」という。)の親会社、子会社及び関連会社並びに財務諸表提出会社が他の会社等の関連会社である場合における当該他の会社をいう。
9 この規則において「先物取引」とは、次に掲げる取引をいう。
一 法第二条第二十項に規定する有価証券先物取引及び同条第二十一項に規定する有価証券指数等先物取引(外国有価証券市場(同条第八項第三号ロに規定する外国有価証券市場をいう。次項において同じ。)における類似の取引を含む。)
二 金融先物取引法(昭和六十三年法律第七十七号)第二条第四項第一号及び第二号に規定する金融先物取引(海外金融先物市場(同条第十一項に規定する海外金融先物市場をいう。次項において同じ。)における類似の取引を含む。)
三 商品取引所法(昭和二十五年法律第二百三十九号)第二条第六項第一号から第三号までに規定する先物取引(商品市場(同条第七項に規定する商品市場をいう。次項において同じ。)に相当する外国の市場(次項において「外国商品市場」という。)における類似の取引を含む。)
10 この規則において「オプション取引」とは、次に掲げる取引をいう。
一 法第二条第二十二項に規定する有価証券オプション取引(外国有価証券市場における類似の取引を含む。)
二 金融先物取引法第二条第四項第三号に規定する金融先物取引(海外金融先物市場における類似の取引を含む。)
三 商品取引所法第二条第六項第四号及び同条第八項第一号ホに規定する取引(外国商品市場における類似の取引を含む。)
四 第一号から第三号に掲げる取引に類似する取引(有価証券市場(法第二条第十七項に規定する有価証券市場をいう。)、外国有価証券市場、金融先物市場(金融先物取引法第二条第八項に規定する金融先物市場をいう。)、海外金融先物市場、商品市場又は外国商品市場における取引(以下この条及び第八条の八において「市場取引」という。)以外の取引を含む。)
11 この規則において「先渡取引」とは、次に掲げる取引をいう。
一 当事者が将来の一定の時期において通貨及びその対価の授受を約する売買取引(第六項第二号に掲げる金融先物取引に該当するものを除く。以下「為替予約取引」という。)
二 銀行法施行規則(昭和五十七年大蔵省令第十号)第十三条の六の三第二項第六号に規定する為替先渡取引
三 証券会社に関する内閣府令(平成十年総理府・大蔵省令第三十二号)第二十四条第一号に規定する金利先渡取引
四 第一号から第三号に掲げる取引以外の取引で先物取引に類似する取引(市場取引以外の取引を含む。)
12 この規則において「スワップ取引」とは、次に掲げる取引をいう。
一 当事者が元本及び金利として定めた外貨額について当該当事者間で取り決めた為替相場に基づき金銭の支払を相互に約する取引
二 当事者が元本として定めた金額について当該当事者のそれぞれが相手方と取り決めた利率に基づき金銭の支払を相互に約する取引
三 当事者が取引の対象として定めた商品の取引数量について当該当事者のそれぞれが相手方と取り決めた価格に基づき金銭の支払を相互に約する取引
四 第一号から第三号に掲げる取引に類似する取引
13 この規則において「デリバティブ取引」とは、第九項から前項までに規定する取引をいう。
14 この規則において「連結財務諸表」とは、連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(昭和五十一年大蔵省令第二十八号。以下「連結財務諸表規則」という。)第一条に規定する連結財務諸表をいう。
15 この規則において「持分法」とは、連結財務諸表規則第二条第八号に規定する方法をいう。
16 この規則において「関連当事者」とは、次に掲げる者をいう。
一 財務諸表提出会社の親会社
二 財務諸表提出会社の子会社
三 財務諸表提出会社と同一の親会社をもつ会社等
四 財務諸表提出会社のその他の関係会社(財務諸表提出会社が他の会社の関連会社である場合における当該他の会社をいう。以下この号において同じ。)並びに当該その他の関係会社の親会社及び子会社
五 財務諸表提出会社の関連会社及び当該関連会社の子会社
六 財務諸表提出会社の主要株主(法第百六十三条第一項に規定する主要株主をいう。以下同じ。)及びその近親者(二親等内の親族をいう。以下この号において同じ。)
七 財務諸表提出会社の役員(法第二十一条第一項第一号(法第二十七条において準用する場合を含む。)に規定する役員をいう。)及びその近親者
八 前二号に掲げる者が議決権の過半数を自己の計算において所有している会社等及び当該会社等の子会社
17 この規則において「キャッシュ・フロー」とは、次項に規定する資金の増加又は減少をいう。
18 この規則において「資金」とは、現金(当座預金、普通預金その他預金者が一定の期間を経ることなく引き出すことができる預金を含む。第百一条、第百五条及び第百八条において同じ。)及び現金同等物(容易に換金することが可能であり、かつ、価値の変動のリスクが低い短期的な投資をいう。以下同じ。)の合計額をいう。
19 この規則において「売買目的有価証券」とは、時価の変動により利益を得ることを目的として保有する有価証券をいう。
20 この規則において「満期保有目的の債券」とは、満期まで所有する意図をもつて保有する社債券その他の債券(満期まで所有する意図をもつて取得したものに限る。)をいう。
21 この規則において「その他有価証券」とは、売買目的有価証券、満期保有目的の債券並びに子会社株式及び関連会社株式以外の有価証券をいう。
(重要な会計方針の記載)
第八条の二 財務諸表作成のために採用している会計処理の原則及び手続並びに表示方法その他財務諸表作成のための基本となる事項(次条において「会計方針」という。)で次の各号に掲げる事項は、利益処分計算書又は損失処理計算書の次に記載しなければならない。ただし、重要性の乏しいものについては、記載を省略することができる。
一 有価証券の評価基準及び評価方法
二 たな卸資産の評価基準及び評価方法
三 固定資産の減価償却の方法
四 繰延資産の処理方法
五 外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準
六 引当金の計上基準
七 収益及び費用の計上基準
八 リース取引の処理方法
九 ヘッジ会計(ヘッジ手段(資産(将来の取引により確実に発生すると見込まれるものを含む。以下この号において同じ。)若しくは負債(将来の取引により確実に発生すると見込まれるものを含む。以下この号において同じ。)又はデリバティブ取引に係る価格変動、金利変動及び為替変動による損失の可能性を減殺することを目的とし、かつ、当該可能性を減殺することが客観的に認められる取引をいう。以下同じ。)に係る損益とヘッジ対象(ヘッジ手段の対象である資産若しくは負債又はデリバティブ取引をいう。)に係る損益を同一の会計期間に認識するための会計処理をいう。以下同じ。)の方法
十 キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
十一 その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(会計方針の変更に関する記載)
第八条の三 会計方針を変更した場合には、次の各号に掲げる事項を前条による記載の次に記載しなければならない。
一 会計処理の原則又は手続を変更した場合には、その旨、変更の理由及び当該変更が財務諸表に与えている影響の内容
二 表示方法を変更した場合には、その内容
三 キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲を変更した場合には、その旨、変更の理由及び当該変更がキャッシュ・フロー計算書に与えている影響の内容
(重要な後発事象の注記)
第八条の四 貸借対照表日後、当該会社の翌事業年度以降の財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす事象が発生したときは、当該事象を注記しなければならない。
(追加情報の注記)
第八条の五 この規則において特に定める注記のほか、利害関係人が会社の財政及び経営の状況に関する適正な判断を行うために必要と認められる事項があるときは、当該事項を注記しなければならない。
(リース取引に関する注記)
第八条の六 ファイナンス・リース取引(リース取引のうち、リース契約に基づくリース期間の中途において当該リース契約を解除することができないもの又はこれに準ずるもので、当該リース契約により使用する物件(以下「リース物件」という。)の借主が、当該リース物件からもたらされる経済的利益を実質的に享受することができ、かつ、当該リース物件の使用に伴つて生じる費用等を実質的に負担することとなるものをいう。以下同じ。)について通常の売買取引に係る方法に準じて会計処理を行つていない場合には、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める事項を注記しなければならない。
一 当該会社がリース物件の借主である場合
イ 当該事業年度末におけるリース物件の取得価額相当額、減価償却累計額相当額、減損損失累計額相当額及び残高相当額(貸借対照表に掲記すべき科目に準じて区分する。)並びに未経過リース料残高相当額(一年内のリース期間に係る金額及びそれ以外の金額に区分する。)及びリース資産減損勘定(リース資産に配分された減損損失に対応する負債をいう。ロにおいて同じ。)の残高
ロ 当該事業年度に係る支払リース料、リース資産減損勘定の取崩額、減価償却費相当額、支払利息相当額及び減損損失の金額
ハ 減価償却費相当額及び利息相当額の算定方法
二 当該会社がリース物件の貸主である場合
イ 当該事業年度末におけるリース物件の取得価額、減価償却累計額、減損損失累計額及び残高(貸借対照表に掲記すべき科目に準じて区分する。)並びに未経過リース料残高相当額(一年内のリース期間に係る金額及びそれ以外の金額に区分する。)
ロ 当該事業年度に係る受取リース料、減価償却費及び受取利息相当額
ハ 利息相当額の算定方法
2 前項第一号の場合において、当該事業年度末におけるファイナンス・リース取引に係る未経過リース料残高の当該未経過リース料残高及び有形固定資産の残高(有形固定資産以外の資産をファイナンス・リース取引の対象とする場合には、当該資産の属する科目の期末残高を含む。次項において同じ。)の合計額に占める割合が低いときは、取得価額相当額及び未経過リース料残高相当額を、それぞれリース取引開始時に合意されたリース料総額及び当該事業年度末における未経過リース料残高からこれらに含まれる利息相当額の合理的な見積額を控除しない方法(以下「支払利子込み法」という。)により算定することができる。
3 前項の規定にかかわらず、ファイナンス・リース取引の対象となる資産の属する科目が当該会社の事業内容に照らして重要性が乏しい場合において、当該事業年度末における当該科目に係る未経過リース料残高の当該未経過リース料残高及び有形固定資産の残高の合計額に占める割合が低いときは、当該科目に係る取得価額相当額及び未経過リース料残高相当額を支払利子込み法により算定することができる。
4 リース取引を通常の取引とする会社以外の会社が第一項第二号の記載をする場合において、当該事業年度末におけるファイナンス・リース取引に係る未経過リース料残高及び見積残存価額の残高の合計額の当該合計額及び営業債権残高の合計額に占める割合が低いときは、未経過リース料残高相当額を当該事業年度末における未経過リース料残高及び見積残存価額の残高の合計額からこれに含まれる利息相当額を控除しない方法(以下「受取利子込み法」という。)により算定することができる。
5 当該事業年度末におけるオペレーティング・リース取引(リース取引のうち、ファイナンス・リース取引以外のものをいう。)に係る未経過リース料の金額を一年内のリース期間に係る金額及びそれ以外の金額に区分して注記しなければならない。ただし、オペレーティング・リース取引のうち、リース期間の中途において当該リース契約を解除することができるものについては、この限りでない。
6 当該会社がリース物件の借主である場合には、当該会社の事業内容に照らして重要性の乏しいリース取引でリース契約一件当たりの金額が少額なもの及びリース期間が一年未満のリース取引については、第一項及び前項の注記を要しない。
(有価証券に関する注記)
第八条の七 有価証券については、次の各号に掲げる有価証券の区分に応じ、当該各号に掲げる事項を注記しなければならない。ただし、第六号に掲げる事項については、同号に規定するその他有価証券の売却損益の合計額の金額の重要性が乏しい場合には、注記を省略することができる。
一 売買目的有価証券
イ 貸借対照表日における貸借対照表計上額
ロ 当該事業年度の損益に含まれた評価差額
二 満期保有目的の債券で時価のあるもの
イ 貸借対照表日における貸借対照表計上額
ロ 貸借対照表日における時価
ハ 当該債券を貸借対照表日における時価が貸借対照表日における貸借対照表計上額を超えるもの及び当該時価が当該貸借対照表計上額を超えないものに区分し、当該区分ごとの当該時価と当該貸借対照表計上額との差額
三 子会社株式(売買目的有価証券に該当する株式を除く。)及び関連会社株式(売買目的有価証券に該当する株式を除く。)で時価のあるもの
イ 貸借対照表日における貸借対照表計上額
ロ 貸借対照表日における時価
ハ 貸借対照表日における貸借対照表計上額と貸借対照表日における時価との差額
四 その他有価証券で時価のあるもの 有価証券の種類(株式及び債券等)ごとの次に掲げる事項
イ 取得原価
ロ 貸借対照表日における貸借対照表計上額
ハ 当該有価証券を貸借対照表日における貸借対照表計上額が取得原価を超えるもの及び当該貸借対照表計上額が取得原価を超えないものに区分し、当該区分ごとの当該貸借対照表計上額と取得原価との差額
五 当該事業年度中に売却した満期保有目的の債券 債券の種類ごとの売却原価、売却額、売却損益及び売却の理由
六 当該事業年度中に売却したその他有価証券 売却額、売却益の合計額及び売却損の合計額
2 時価評価されていない有価証券(前項第二号及び第三号に掲げる有価証券を除く。)がある場合には、主なものについて保有目的ごとにその内容及び貸借対照表計上額を注記しなければならない。ただし、重要性の乏しいものについては、注記を省略することができる。
3 当該事業年度中に売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社株式及び関連会社株式並びにその他有価証券の保有目的を変更した場合には、その旨、変更の理由(満期保有目的の債券の保有目的を変更した場合に限る。)及び当該変更が財務諸表に与えている影響の内容を注記しなければならない。ただし、重要性の乏しいものについては、注記を省略することができる。
4 その他有価証券のうち満期があるもの及び満期保有目的の債券については、有価証券の種類(株式及び債券等をいい、債券である場合には債券の種類)ごとに、償還予定額の合計額を一定の期間に区分した金額を注記しなければならない。
5 第一項(同項第三号を除く。)から前項までに定める事項は、当該会社が連結財務諸表を作成している場合には、記載することを要しない。
(デリバティブ取引に関する注記)
第八条の八 デリバティブ取引については、次の各号に掲げる項目の区分に応じ、当該各号に定める事項を注記しなければならない。ただし、当該会社が連結財務諸表を作成している場合には、記載することを要しない。
一 取引の状況に関する事項 取引の内容、取引に対する取組方針、取引の利用目的、取引に係るリスクの内容、取引に係るリスク管理体制及び次号に定める事項についての補足説明
二 取引の時価等に関する事項(ヘッジ会計が適用されているものは除くことができる。) 取引の対象物の種類(通貨、金利、株式、債券及び商品等)ごとの貸借対照表日における契約額又は契約において定められた元本相当額、時価及び評価損益並びに当該時価の算定根拠
2 前項第二号に定める事項は、取引の種類(先物取引、オプション取引、先渡取引及びスワップ取引)による区分、市場取引とそれ以外の取引の区分、買付約定に係るものと売付約定に係るものの区分、貸借対照表日から取引の決済日又は契約の終了時までの期間による区分等の区分により、デリバティブ取引の状況が明瞭に示されるよう記載するものとする。
(持分法損益等の注記)
第八条の九 連結財務諸表を作成していない会社にあつては、関連会社に対する投資の金額並びに当該投資に対して持分法を適用した場合の投資の金額及び投資利益又は投資損失の金額を注記しなければならない。ただし、損益等からみて重要性の乏しい関連会社については除外してこれらの金額を算出することができる。
(関連当事者との取引に関する注記)
第八条の十 財務諸表の提出会社と関連当事者との間に取引がある場合(当該関連当事者が当該提出会社の親会社、その他の関係会社、主要株主又は役員(以下「親会社等」という。)の場合であつて、親会社等が第三者のために当該提出会社との間で行う取引がある場合及び当該提出会社と第三者との間の取引で親会社等が当該取引に関して当該提出会社に重要な影響を及ぼしている場合を含む。)には、その重要なものについて、次の各号に掲げる事項を原則として関連当事者ごとに注記しなければならない。ただし、財務諸表の提出会社が連結財務諸表を作成している場合は、この限りでない。
一 当該関連当事者が会社等の場合には、その名称、所在地、資本金又は出資金、事業の内容及び当該関連当事者の議決権に対する当該提出会社の所有割合又は当該提出会社の議決権に対する当該関連当事者の所有割合
二 当該関連当事者が個人の場合には、その氏名、職業及び当該提出会社の議決権に対する当該関連当事者の所有割合
三 当該提出会社と当該関連当事者との関係
四 取引の内容
五 取引の種類別の取引金額
六 取引条件及び取引条件の決定方針
七 取引により発生した債権債務に係る主な科目別の期末残高
八 取引条件の変更があつた場合には、その旨、変更の内容及び当該変更が財務諸表に与えている影響の内容
2 関連当事者との間の取引のうち次の各号に定める取引については、前項に規定する注記を要しない。
一 一般競争入札による取引並びに預金利息及び配当金の受取りその他取引の性質からみて取引条件が一般の取引と同様であることが明白な取引
二 役員に対する報酬、賞与及び退職慰労金の支払い
3 第一項に掲げる事項は、様式第一号により注記しなければならない。
(税効果会計の適用)
第八条の十一 法人税その他利益に関連する金額を課税標準として課される租税(以下「法人税等」という。)については、税効果会計(貸借対照表に計上されている資産及び負債の金額と課税所得の計算の結果算定された資産及び負債の金額との間に差異がある場合において、当該差異に係る法人税等の金額を適切に期間配分することにより、法人税等を控除する前の当期純利益の金額と法人税等の金額を合理的に対応させるための会計処理をいう。以下同じ。)を適用して財務諸表を作成しなければならない。
(税効果会計に関する注記)
第八条の十二 前条の規定により税効果会計を適用したときは、次の各号に掲げる事項を注記しなければならない。
一 繰延税金資産(税効果会計の適用により資産として計上される金額をいう。以下同じ。)及び繰延税金負債(税効果会計の適用により負債として計上される金額をいう。以下同じ。)の発生の主な原因別の内訳
二 当該事業年度に係る法人税等の計算に用いられた税率(以下この条において「法定実効税率」という。)と法人税等を控除する前の当期純利益に対する法人税等(税効果会計の適用により計上される法人税等の調整額を含む。)の比率(以下この条において「税効果会計適用後の法人税等の負担率」という。)との間に差異があるときは、当該差異の原因となつた主な項目別の内訳
三 法人税等の税率の変更により繰延税金資産及び繰延税金負債の金額が修正されたときは、その旨及び修正額
四 決算日後に法人税等の税率の変更があつた場合には、その内容及び影響
2 繰延税金資産の算定に当たり繰延税金資産から控除された金額がある場合には、当該金額を前項第一号に掲げる事項に併せて注記しなければならない。
3 第一項第二号に掲げる事項については、法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間の差異が法定実効税率の百分の五以下である場合には、注記を省略することができる。
(退職給付に関する注記)
第八条の十三 退職給付(退職以後に従業員に支給される退職一時金及び退職年金をいう。以下同じ。)については、次の各号に掲げる事項を注記しなければならない。
一 採用している退職給付制度の概要
二 退職給付債務の額(各従業員(既に退職した者を含む。以下この号において同じ。)に支給されると見込まれる退職給付(既に支給されたものを除く。)の額のうち、当該各従業員の就職の日から貸借対照表日まで(既に退職した者については、就職の日から退職の日まで)の間の勤務に基づき生じる部分に相当する額について、国債、政府関係機関債券又はその他の信用度の高い債券のうち貸借対照表日から償還期限までの期間の長いものの利回りを基礎として当該会社の定める率(以下この項において「割引率」という。)を用いて貸借対照表日から当該従業員に退職給付を支給すると予想される日までの期間を計算期間として割引計算することにより算出した額を、すべての従業員について合計した額をいう。以下同じ。)、年金資産の額(厚生年金基金契約及び適格退職年金契約等に基づき退職給付に充てるため積み立てられている資産に相当する額をいう。)、退職給付引当金の額及びその他の退職給付債務に関する事項
三 退職給付費用の額、勤務費用の額(各従業員に支給されると見込まれる退職給付の額のうち、当該各従業員の当該事業年度開始の日から貸借対照表日までの間の勤務に基づき生じる部分に相当する額について、割引率を用いて貸借対照表日から当該従業員に退職給付を支給すると予想される日までの期間を計算期間として割引計算することにより算出した額を、すべての従業員について合計した額をいう。)、利息費用の額(直前事業年度末における退職給付債務について、割引率を用いて計算した当該事業年度における利息に相当する額をいう。)及びその他の退職給付費用に関する事項
四 割引率、期待運用収益率、退職給付見込額の期間配分方法、過去勤務債務の額(退職給付制度の採用により発生する退職給付債務の額又は退職給付水準の改訂により発生する退職給付債務の増加額若しくは減少額をいう。)の処理年数及びその他の退職給付債務等の計算の基礎に関する事項
2 前項に定める事項は、当該会社が連結財務諸表を作成している場合には、記載することを要しない。
(継続企業の前提に関する注記)
第八条の十四 貸借対照表日において、債務超過等財務指標の悪化の傾向、重要な債務の不履行等財政破綻の可能性その他会社が将来にわたつて事業を継続するとの前提(以下「継続企業の前提」という。)に重要な疑義を抱かせる事象又は状況が存在する場合には、次の各号に掲げる事項を注記しなければならない。
一 当該事象又は状況が存在する旨及びその内容
二 継続企業の前提に関する重要な疑義の存在
三 当該事象又は状況を解消又は大幅に改善するための経営者の対応及び経営計画
四 当該重要な疑義の影響を財務諸表に反映しているか否か
(注記の方法)
第九条 この規則の規定により記載すべき注記は、脚注(当該注記に係る事項が記載されている財務諸表中の表又は計算書の末尾に記載することをいう。以下同じ。)として記載することが適当であると認められるものを除き、第八条の二及び第八条の三の規定による記載の次に記載しなければならない。ただし、第八条の二の規定により記載した事項と関係がある事項については、これと併せて記載することができる。
2 前条の規定による注記は、前項の規定にかかわらず、利益処分計算書又は損失処理計算書の次に記載しなければならない。この場合において、第八条の二の規定による記載は、同条の規定にかかわらず、前条の規定による注記の次に記載しなければならない。
3 この規則の規定により特定の科目に関係ある注記を記載する場合には、当該科目に記号を付記する方法その他これに類する方法によつて、当該注記との関連を明らかにしなければならない。
第十条 第二条の規定が適用される事業を営む株式会社又は指定法人が、法の規定により提出する財務諸表について、この規則の規定により注記すべき事項と同一の事項がある場合には、当該事項については、第二条本文に規定する特に法令の定めがある場合における当該法令又は準則の定めにかかわらず、この規則の規定による注記を記載しなければならない。ただし、金融庁長官が特定の事業に関し、注記を記載することが適当でないと認めて別に指示した事項については、この限りでない。
第十条の二 特定信託財産について作成すべき財務諸表について、この規則の規定により注記すべき事項と同一の事項がある場合には、当該事項については、特定目的信託財産計算規則又は投資信託財産計算規則の定めにかかわらず、この規則の規定による注記を記載しなければならない。ただし、金融庁長官が注記を記載することが適当でないと認めて別に指示した事項については、この限りでない。
(金額の表示の単位)
第十条の三 財務諸表に掲記される科目その他の事項の金額は、百万円単位又は千円単位をもつて表示するものとする。
第二章 貸借対照表
第一節 総則
(貸借対照表の記載方法)
第十一条 貸借対照表の記載方法は、本章の規定の定めるところによる。
2 貸借対照表は、様式第二号により記載するものとする。
第十二条 資産、負債及び資本は、それぞれ資産の部、負債の部及び資本の部に分類して記載しなければならない。
第十三条 資産及び負債の科目の記載の配列は、流動性配列法によるものとする。
第二節 資産
第一目 総則
(資産の分類)
第十四条 資産は、流動資産、固定資産及び繰延資産に分類し、更に、固定資産に属する資産は、有形固定資産、無形固定資産及び投資その他の資産に分類して記載しなければならない。
第二目 流動資産
(流動資産の範囲)
第十五条 次に掲げる資産は、流動資産に属するものとする。
一 現金及び預金。ただし、一年内に期限の到来しない預金を除く。
二 受取手形(通常の取引に基づいて発生した手形債権をいう。ただし、破産債権、再生債権、更生債権その他これらに準ずる債権で一年内に回収されないことが明らかなものを除く。以下同じ。)
三 売掛金(通常の取引に基づいて発生した営業上の未収金をいう。ただし、破産債権、再生債権、更生債権その他これらに準ずる債権で一年内に回収されないことが明らかなものを除く。以下同じ。)
四 売買目的有価証券及び一年内に満期の到来する有価証券
五 商品(販売の目的をもつて所有する土地、建物その他の不動産を含む。以下同じ。)
六 製品、副産物及び作業くず
七 半製品(自製部分品を含む。)
八 原料及び材料(購入部分品を含む。)
九 仕掛品及び半成工事
十 消耗品、消耗工具、器具及び備品その他の貯蔵品で相当価額以上のもの
十一 前渡金(商品、原材料等の購入のための前渡金をいう。ただし、破産債権、再生債権、更生債権その他これらに準ずる債権で一年内に回収されないことが明らかなものを除く。以下同じ。)
十二 その他の資産で一年内に現金化できると認められるもの
第十六条 前払費用で一年内に費用となるべきもの及び未収収益は、流動資産に属するものとする。
第十六条の二 流動資産に属する資産又は流動負債に属する負債に関連する繰延税金資産は、流動資産に属するものとする。特定の資産又は負債に関連しない繰延税金資産で貸借対照表日後一年内に取り崩されると認められるものについても、同様とする。
(流動資産の区分表示)
第十七条 流動資産に属する資産は、次に掲げる項目の区分に従い、当該資産を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。ただし、副産物、半成工事、未着品たる商品若しくは原材料又は積送品たる商品、製品若しくは半製品で、その金額が資産の総額の百分の一を超えるものについては、当該資産を示す名称を付した科目をもつて別に掲記しなければならない。
一 現金及び預金
二 受取手形
三 売掛金
四 有価証券
五 商品
六 製品(副産物及び作業くずを含む。)
七 半製品(自製部分品を含む。)
八 原材料(購入部分品を含む。)
九 仕掛品(半成工事を含む。)
十 貯蔵品(補助材料を含む。)
十一 前渡金
十二 前払費用
十二の二 繰延税金資産
十三 その他
2 前項の規定は、同項各号の項目に属する資産で、別に表示することが適当であると認められるものについて、当該資産を示す名称を付した科目をもつて別に掲記することを妨げない。
3 第一項の区分において、自製部分品を半製品の項目に含めることが困難であると認められる場合には、同項の区分にかかわらず、当該資産を原材料の項目に含めて区分することができる。
4 第一項の区分において、購入部分品を原材料の項目に含めることが困難であると認められる場合には、同項の区分にかかわらず、当該資産を半製品の項目に含めて区分することができる。
第十八条 親会社株式(商法第二百十一条ノ二第一項に規定する親会社及び同条第三項の規定により親会社となる会社の発行したものに限る。第三十一条第一号において同じ。)は、流動資産に親会社株式の科目をもつて別に掲記しなければならない。ただし、その金額が僅少である場合には、注記によることができる。
第十九条 第十七条第一項第十三号の資産のうち、未収収益、短期貸付金(金融手形を含む。)、株主、役員若しくは従業員に対する短期債権又はその他の資産で、その金額が資産の総額の百分の一を超えるものについては、当該資産を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
(流動資産に係る引当金の表示)
第二十条 流動資産に属する資産に係る引当金は、当該各資産科目に対する控除科目として、当該各資産科目別に貸倒引当金その他当該引当金の設定目的を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。ただし、次の各号に掲げる方法によることを妨げない。
一 当該引当金を、当該各資産科目に対する控除科目として一括して掲記する方法
二 当該引当金を当該各資産の金額から直接控除し、その控除残高を当該各資産の金額として表示する方法
2 前項第二号の場合において、当該引当金は当該各資産科目別に又は一括して注記しなければならない。
第二十一条 削除
第三目 固定資産
(有形固定資産の範囲)
第二十二条 次に掲げる資産(ただし、第一号から第七号までに掲げる資産については、営業の用に供するものに限る。)は、有形固定資産に属するものとする。
一 建物及び暖房、照明、通風等の付属設備
二 構築物(ドツク、橋、岸壁、さん橋、軌道、貯水池、坑道、煙突その他土地に定着する土木設備又は工作物をいう。以下同じ。)
三 機械及び装置並びにコンベヤー、ホイスト、起重機等の搬送設備その他の付属設備
四 船舶及び水上運搬具
五 鉄道車両、自動車その他の陸上運搬具
六 工具、器具及び備品。ただし、耐用年数一年以上のものに限る。
七 土地
八 建設仮勘定(前各号に掲げる資産で営業の用に供するものを建設した場合における支出及び当該建設の目的のために充当した材料をいう。以下同じ。)
九 その他の有形資産で流動資産又は投資たる資産に属しないもの
(有形固定資産の区分表示)
第二十三条 有形固定資産に属する資産は、次に掲げる項目の区分に従い、当該資産を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
一 建物(その付属設備を含む。以下同じ。)
二 構築物
三 機械及び装置(その付属設備を含む。以下同じ。)
四 船舶(水上運搬具を含む。以下同じ。)
五 車両及びその他の陸上運搬具
六 工具、器具及び備品
七 土地
八 建設仮勘定
九 その他
2 第十七条第二項の規定は、前項の場合に準用する。
第二十四条 前条第一項第九号の資産のうち、その金額が資産の総額の百分の一を超えるものについては、当該資産を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
(減価償却累計額の表示)
第二十五条 建物、構築物、機械及び装置、船舶、車両及びその他の陸上運搬具、工具、器具及び備品又はその他の有形固定資産に対する減価償却累計額は、次条の規定による場合の外、当該各資産科目に対する控除科目として、減価償却累計額の科目をもつて掲記しなければならない。ただし、これらの固定資産に対する控除科目として一括して掲記することを妨げない。
第二十六条 建物、構築物、機械及び装置、船舶、車両及びその他の陸上運搬具、工具、器具及び備品又はその他の有形固定資産に対する減価償却累計額は、当該各資産の金額から直接控除し、その控除残高を当該各資産の金額として表示することができる。この場合においては、当該減価償却累計額は、当該各資産の資産科目別に、又は一括して注記しなければならない。
(減損損失累計額の表示)
第二十六条の二 各有形固定資産に対する減損損失累計額は、次項及び第三項の規定による場合の外、当該各資産の金額(前条の規定により有形固定資産に対する減価償却累計額を、当該資産の金額から直接控除しているときは、その控除後の金額。)から直接控除し、その控除残高を当該各資産の金額として表示しなければならない。
2 減価償却を行う有形固定資産に対する減損損失累計額は、当該各資産科目に対する控除科目として、減損損失累計額の科目をもつて掲記することができる。ただし、これらの固定資産に対する控除科目として一括して掲記することを妨げない。
3 第二十五条及び前項の規定により減価償却累計額及び減損損失累計額を控除科目として掲記する場合には、減損損失累計額を減価償却累計額に合算して、減価償却累計額の科目をもつて掲記することができる。
4 前項の場合には、減価償却累計額に減損損失累計額が含まれている旨を注記しなければならない。
(無形固定資産の範囲)
第二十七条 営業権、特許権、借地権、地上権、商標権、実用新案権、意匠権、鉱業権、漁業権、入漁権、ソフトウエアその他これらに準ずる資産は、無形固定資産に属するものとする。
(無形固定資産の区分表示)
第二十八条 無形固定資産に属する資産は、次に掲げる項目の区分に従い、当該資産を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
一 営業権
二 特許権
三 借地権(地上権を含む。)
四 商標権
五 実用新案権
六 意匠権
七 鉱業権
八 漁業権(入漁権を含む。)
九 ソフトウエア
十 その他
2 第十七条第二項の規定は、前項の場合に準用する。
第二十九条 前条第一項第十号の資産のうち、水利権又はその他の資産でその金額が資産の総額の百分の一を超えるものについては、当該資産を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
第三十条 各無形固定資産に対する減価償却累計額及び減損損失累計額は、当該無形固定資産の金額から直接控除し、その控除残高を各無形固定資産の金額として表示しなければならない。
(投資その他の資産の範囲)
第三十一条 次に掲げる資産は、投資その他の資産に属するものとする。
一 関係会社株式(売買目的有価証券に該当する株式及び親会社株式を除く。以下同じ。)その他流動資産に属しない有価証券
二 出資金
三 長期貸付金
四 前各号に掲げるものの外、流動資産、有形固定資産、無形固定資産又は繰延資産に属するもの以外の長期資産
第三十一条の二 前払費用で、第十六条に規定するもの以外のものは、投資その他の資産に属するものとする。
第三十一条の三 繰延税金資産のうち第十六条の二に規定するもの以外のものは、投資その他の資産に属するものとする。
(投資その他の資産の区分表示)
第三十二条 投資その他の資産に属する資産は、次に掲げる項目の区分に従い、当該資産を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
一 投資有価証券。ただし、関係会社株式、関係会社社債及びその他の関係会社有価証券(関係会社有価証券のうち、関係会社株式及び関係会社社債以外のものをいう。以下この項において同じ。)を除く。
二 関係会社株式
三 関係会社社債
四 その他の関係会社有価証券
五 出資金。ただし、関係会社出資金を除く。
六 関係会社出資金
七 長期貸付金。ただし、株主、役員、従業員又は関係会社に対する長期貸付金を除く。
八 株主、役員又は従業員に対する長期貸付金
九 関係会社長期貸付金
十 破産債権、再生債権、更生債権その他これらに準ずる債権
十一 長期前払費用
十一の二 繰延税金資産
十二 その他
2 第十七条第二項の規定は、前項の場合に準用する。
第三十二条の二 削除
第三十二条の三 土地の再評価に関する法律(平成十年法律第三十四号。以下「土地再評価法」という。)第七条第一項に規定する再評価に係る繰延税金資産は、投資その他の資産に再評価に係る繰延税金資産の科目をもつて別に掲記しなければならない。
第三十三条 第三十二条第一項第十二号の資産のうち、投資不動産(投資の目的で所有する土地、建物その他の不動産をいう。)、一年内に期限の到来しない預金又はその他の資産で、その金額が資産の総額の百分の一を超えるものについては、当該資産を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
(投資その他の資産に係る引当金の表示)
第三十四条 第二十条の規定は、投資その他の資産に属する資産に係る引当金について準用する。
第三十五条 削除
第四目 繰延資産
(繰延資産の範囲)
第三十六条 創立費、開業費、新株発行費、社債発行費、社債発行差金、開発費及び建設利息(商法第二百九十一条第一項の規定により株主に配当した利息をいう。以下同じ。)は、繰延資産に属するものとする。
(繰延資産の区分表示)
第三十七条 繰延資産に属する資産は、次に掲げる項目の区分に従い、当該資産を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
一 創立費
二 開業費
三 新株発行費
四 社債発行費
五 社債発行差金
六 開発費
七 建設利息
2 第十七条第二項の規定は、前項の場合に準用する。
第三十八条 各繰延資産に対する償却累計額は、当該繰延資産の金額から直接控除し、その控除残高を各繰延資産の金額として表示しなければならない。
第五目 雑則
(関係会社に対する資産の注記)
第三十九条 関係会社との取引に基づいて発生した受取手形及び売掛金の合計額が資産の総額の百分の一を超える場合には、当該受取手形及び売掛金の金額をそれぞれ注記しなければならない。ただし、関係会社に対する受取手形又は売掛金のいずれかの金額が資産の総額の百分の一以下である場合には、これらの合計額のみを注記することができる。
2 関係会社との取引に基づいて発生した債権(受取手形、売掛金及び第三十二条第一項の規定により区分掲記されるものを除く。)、未着品、積送品、前払費用又は未収収益で、その金額が資産の総額の百分の一を超えるものについては、その金額を注記しなければならない。
3 前二項に規定する関係会社に対する資産で、前二項の規定により注記したもの以外のものの金額の合計額が資産の総額の百分の一を超える場合には、その旨及びその金額を注記しなければならない。
第四十条 削除
第四十一条 削除
(固定資産の再評価に関する注記)
第四十二条 有形固定資産又は無形固定資産について再評価を行つた場合(土地再評価法により事業用土地の再評価を行つた場合を除く。以下この条において同じ。)には、その旨及びその理由、当該再評価を行つた年月日、当該資産の再評価前の帳簿価額、再評価額並びに再評価差額に関する会計処理の方法を注記しなければならない。
2 有形固定資産又は無形固定資産で再評価されているものがある場合には、その旨及び当該再評価年月日を注記しなければならない。ただし、再評価を行つた事業年度から五年を経過しているもの又はその金額が重要でないものについては、この限りでない。
(事業用土地の再評価に関する注記)
第四十二条の二 土地再評価法の規定により事業用土地の再評価を行つた場合には、その旨、同法第三条第三項に規定する再評価の方法、当該再評価を行つた年月日、当該事業用土地の再評価前及び再評価後の帳簿価額を注記しなければならない。
2 土地再評価法の規定により再評価されている事業用土地がある場合には、その旨、同法第三条第三項に規定する再評価の方法、当該再評価年月日及び同法第十条に規定する差額を注記しなければならない。
(担保資産の注記)
第四十三条 資産が担保に供されているときは、その旨を注記しなければならない。
第四十四条 削除
第三節 負債
第一目 総則
(負債の分類)
第四十五条 負債は、流動負債及び固定負債に分類して記載しなければならない。
第四十六条 削除
第二目 流動負債
(流動負債の範囲)
第四十七条 次に掲げる負債は、流動負債に属するものとする。
一 支払手形(通常の取引に基づいて発生した手形債務をいう。以下同じ。)
二 買掛金(通常の取引に基づいて発生した営業上の未払金をいう。以下同じ。)
三 前受金(受注工事、受注品等に対する前受金をいう。以下同じ。)
四 引当金(資産に係る引当金を除く。以下この目及び第三目において同じ。)。ただし、一年内に使用されないと認められるものを除く。
五 通常の取引に関連して発生する未払金又は預り金で一般の取引慣行として発生後短期間に支払われるもの
六 その他の負債で一年内に支払又は返済されると認められるもの
第四十八条 未払費用及び前受収益は、流動負債に属するものとする。
第四十八条の二 流動資産に属する資産又は流動負債に属する負債に関連する繰延税金負債は、流動負債に属するものとする。特定の資産又は負債に関連しない繰延税金負債で貸借対照表日後一年内に取り崩されると認められるものについても、同様とする。
(流動負債の区分表示)
第四十九条 流動負債に属する負債は、次に掲げる項目の区分に従い、当該負債を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。ただし、未払配当金又は期限経過の未償還社債で、その金額が負債及び資本の合計額の百分の一を超えるものについては、当該負債を示す名称を付した科目をもつて別に掲記しなければならない。
一 支払手形
二 買掛金
三 短期借入金(金融手形及び当座借越を含む。以下同じ。)。ただし、株主、役員又は従業員からの短期借入金を除く。
四 未払金
五 未払費用
五の二 未払法人税等
五の三 繰延税金負債
六 前受金
七 預り金。ただし、株主、役員又は従業員からの預り金を除く。
八 前受収益
九 引当金
十 その他
2 前項の規定は、同項各号の項目に属する負債で別に表示することが適当であると認められるものについて、当該負債を示す名称を付した科目をもつて別に掲記することを妨げない。
3 第一項第五号の二の未払法人税等とは、法人税、住民税(都道府県民税及び市町村民税をいう。以下同じ。)及び事業税の未払額をいう。
4 第一項第九号の引当金は、修繕引当金その他当該引当金の設定目的を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
第五十条 前条第一項第十号の負債のうち、株主、役員若しくは従業員からの短期借入金等の短期債務又はその他の負債で、その金額が負債及び資本の合計額の百分の一を超えるものについては、当該負債を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
第三目 固定負債
(固定負債の範囲)
第五十一条 社債、長期借入金、関係会社からの長期借入金、引当金(第四十七条第四号に掲げる引当金を除く。)及びその他の負債で流動負債に属しないものは、固定負債に属するものとする。
第五十一条の二 繰延税金負債のうち第四十八条の二に規定するもの以外のものは、固定負債に属するものとする。
(固定負債の区分表示)
第五十二条 固定負債に属する負債は、次に掲げる項目の区分に従い、当該負債を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
一 社債
二 長期借入金(金融手形を含む。以下同じ。)。ただし、株主、役員、従業員又は関係会社からの長期借入金を除く。
三 関係会社長期借入金
三の二 繰延税金負債
四 引当金
五 その他
2 第四十九条第二項の規定は、前項の場合に準用する。
3 第一項第四号の引当金は、退職給付引当金その他当該引当金の設定目的を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
第五十二条の二 土地再評価法第七条第一項に規定する再評価に係る繰延税金負債は、固定負債に再評価に係る繰延税金負債の科目をもつて別に掲記しなければならない。
第五十三条 前条第一項第五号の負債のうち、株主、役員若しくは従業員からの長期借入金又はその他の負債で、その金額が負債及び資本の合計額の百分の一を超えるものについては、当該負債を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
第四目 雑則
(繰延税金資産及び繰延税金負債の表示)
第五十四条 第十七条第一項第十二号の二に掲げる繰延税金資産と第四十九条第一項第五号の三に掲げる繰延税金負債とがある場合には、その差額を繰延税金資産又は繰延税金負債として流動資産又は流動負債に表示しなければならない。
2 第三十二条第一項第十一号の二に掲げる繰延税金資産と第五十二条第一項第三号の二に掲げる繰延税金負債とがある場合には、その差額を繰延税金資産又は繰延税金負債として投資その他の資産又は固定負債に表示しなければならない。
(特別法上の準備金等)
第五十四条の二 法令の規定により準備金又は引当金の名称をもつて計上しなければならない準備金又は引当金で、資産の部又は負債の部に計上することが適当でないもの(以下「準備金等」という。)は、第十三条及び第四十五条の規定にかかわらず、固定負債の次に別の区分を設けて記載しなければならない。
2 前項の準備金等については、当該準備金等の設定目的を示す名称を付した科目をもつて掲記し、その計上を規定した法令の条項を注記しなければならない。
3 前項の準備金等については、一年内に使用されると認められるものであるかどうかの区別を注記しなければならない。ただし、その区別をすることが困難なものについては、この限りでない。
(関係会社に対する負債の注記)
第五十五条 関係会社との取引に基づいて発生した支払手形及び買掛金の合計額が負債及び資本の合計額の百分の一を超える場合には、当該支払手形及び買掛金の金額をそれぞれ注記しなければならない。ただし、関係会社に対する支払手形又は買掛金のいずれかの金額が負債及び資本の合計額の百分の一以下である場合には、これらの合計額のみを注記することができる。
2 関係会社との取引に基づいて発生した債務(支払手形、買掛金及び第五十二条第一項の規定により区分掲記されるものを除く。)、未払費用又は前受収益で、その金額が負債及び資本の合計額の百分の一を超えるものについては、その金額を注記しなければならない。
3 前二項に規定する関係会社に対する負債で、前二項の規定により注記したもの以外のものの金額の合計額が、負債及び資本の合計額の百分の一を超える場合には、その旨及びその金額を注記しなければならない。
第五十六条 削除
第五十七条 削除
(偶発債務の注記)
第五十八条 偶発債務(債務の保証(債務の保証と同様の効果を有するものを含む。)、係争事件に係る賠償義務その他現実に発生していない債務で、将来において事業の負担となる可能性のあるものをいう。)がある場合には、その内容及び金額を注記しなければならない。ただし、重要性の乏しいものについては、注記を省略することができる。
(手形割引高及び裏書譲渡高の注記)
第五十八条の二 受取手形を割引に付し又は債務の弁済のために裏書譲渡した金額は、受取手形割引高又は受取手形裏書譲渡高の名称を付して注記しなければならない。
2 前項の規定は、割引に付し又は債務の弁済のために裏書譲渡した受取手形以外の手形について準用する。ただし、この場合における割引高又は裏書譲渡高の注記は、当該手形債権の発生原因を示す名称を付して記載しなければならない。
第四節 資本
第一目 総則
(資本の分類)
第五十九条 資本は、資本金、資本剰余金及び利益剰余金に分類して記載しなければならない。
第二目 資本金
(資本金の表示)
第六十条 資本金は、資本金の科目をもつて掲記しなければならない。
(資本金に関する注記)
第六十一条 会社が発行する株式及び発行済株式の種類及び総数は、注記しなければならない。
(新株式払込金等の表示)
第六十二条 新株式払込金又は申込期日経過後における新株式申込証拠金は、第五十九条の規定にかかわらず、資本金の次に別に区分を設け、新株式払込金又は新株式申込証拠金の科目をもつて掲記しなければならない。
2 前項の場合には、当該株式の発行数、資本金増加の日及び当該金額のうち資本準備金に繰り入れられることが予定されている金額を注記しなければならない。
第三目 資本剰余金
(資本剰余金の区分表示)
第六十三条 資本剰余金に属する剰余金は、次に掲げる項目の区分に従い、当該剰余金の名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
一 資本準備金
二 その他資本剰余金(資本準備金及び法律で定める準備金で資本準備金に準ずるもの以外の資本剰余金をいう。)
2 法律で定める準備金で資本準備金に準ずるものは、資本準備金の次に別の科目を設け、当該準備金の名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
3 第一項第二号のその他資本剰余金に属する資本剰余金については、当該資本剰余金の発生源泉を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
(資本準備金による欠損てん補の注記)
第六十四条 当該事業年度開始の日前二年以内に資本準備金又は前条第二項に規定する準備金で欠損てん補を行つた場合には、当該準備金の名称、欠損てん補に充当された金額及び欠損てん補を行つた年月(当該処分に係る決算について株主総会の承認があつた年月)を注記しなければならない。
第四目 利益剰余金
(利益剰余金の区分表示)
第六十五条 利益剰余金に属する剰余金又は損失金は、次に掲げる項目の区分に従い、当該剰余金又は損失金を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
一 利益準備金
二 任意積立金
三 当期未処分利益又は当期未処理損失
2 法律で定める準備金で利益準備金に準ずるものは、利益準備金の次に別の科目を設け、当該準備金の名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
第六十五条の二 第六十四条の規定は、当該事業年度開始の日前二年以内に利益準備金又は前条第二項に規定する準備金で欠損てん補を行つた場合に準用する。
第六十六条 第六十五条第二号の任意積立金に属する剰余金については、減債積立金、配当平均積立金等の当該積立金の設定目的を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
第五目 雑則
(資本の欠損の注記)
第六十七条 純資産額から次に掲げる項目の合計額を控除した額が、資本金、資本準備金及び利益準備金の合計額を下回る場合には、その差額を注記しなければならない。
一 第六十二条第一項に規定する新株式払込金又は申込期日経過後における新株式申込証拠金
二 第六十八条の二に規定する土地再評価差額金
三 第六十八条の二の二に規定するその他有価証券評価差額金
(配当制限に関する注記)
第六十八条 商法施行規則(平成十四年法務省令第二十二号)第百二十四条第一号に規定する超過額及び同条第三号に規定する純資産額は、注記しなければならない。
2 商法以外の法律の規定により、商法第二百九十条第一項の規定による制限と同一の内容の制限を受けるものがある場合には、前項の規定を準用する。
3 契約により、利益の配当について制限を受けている場合には、その旨及びその内容を注記しなければならない。
(再評価差額金の表示)
第六十八条の二 土地再評価法第七条第二項に規定する再評価差額金は、第五十九条の規定にかかわらず、利益剰余金の次に別に区分を設け、土地再評価差額金の科目をもつて掲記しなければならない。
(その他有価証券の評価差額の表示)
第六十八条の二の二 資本の部に計上されるその他有価証券の評価差額は、第五十九条の規定にかかわらず、利益剰余金の次に別に区分を設け、その他有価証券評価差額金の科目をもつて掲記しなければならない。
(自己株式払込金等の表示)
第六十八条の二の三 自己株式の処分に係る払込金又は申込期日経過後における申込証拠金は、第五十九条の規定にかかわらず、自己株式の前に別に区分を設け、自己株式払込金又は自己株式申込証拠金の科目をもつて掲記しなければならない。
(自己株式の表示)
第六十八条の二の四 自己株式は、資本に対する控除項目として資本の部の末尾に記載しなければならない。
(自己株式の保有数の注記)
第六十八条の二の五 会社が保有する自己株式の数は、株式の種類ごとに注記しなければならない。
(一株当たり純資産額の注記)
第六十八条の三 一株当たり純資産額は、注記しなければならない。
第三章 損益計算書
第一節 総則
(損益計算書の記載方法)
第六十九条 損益計算書の記載方法は、本章の規定の定めるところによる。
2 損益計算書は、様式第三号により記載するものとする。
(収益及び費用の分類)
第七十条 収益又は費用は、次に掲げる項目を示す名称を付した科目に分類して記載しなければならない。
一 売上高(役務収益を含む。以下同じ。)
二 売上原価(役務原価を含む。以下同じ。)
三 販売費及び一般管理費
四 営業外収益
五 営業外費用
六 特別利益
七 特別損失
(兼業会社の売上高等の記載方法)
第七十一条 二以上の種類の事業を営む場合における売上高及び売上原価に関する記載は、事業の種類ごとに区分してすることができる。
第二節 売上高及び売上原価
(売上高の表示方法)
第七十二条 売上高は、売上高を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。ただし、第一号の項目を示す名称を付した科目及びその控除科目としての第二号の項目を示す名称を付した科目をもつて掲記することを妨げない。
一 総売上高(半製品、副産物、作業くず等の総売上高及び加工料収入その他の営業収益を含む。)
二 売上値引及び戻り高
2 前項の売上高の記載については、製品売上高と商品売上高は区分して記載しなければならない。ただし、区分することが困難な場合は、この限りでない。
3 第一項の売上高のうち、半製品、副産物、作業くず等の売上高又は加工料収入等の役務収益で、その金額が売上高の総額の百分の十を超えるものについては、当該売上高又は収益を示す名称を付した科目をもつて別に掲記しなければならない。
(割賦販売売上高の表示方法)
第七十三条 割賦販売による売上高が売上高の総額の百分の二十をこえる場合には、当該名称を付した科目をもつて別に掲記しなければならない。
(関係会社に対する売上高の注記)
第七十四条 関係会社に対する売上高が売上高の総額の百分の二十を超える場合には、その金額を注記しなければならない。
(売上原価の表示方法)
第七十五条 売上原価に属する項目は、第一号及び第二号の項目を示す名称を付した科目並びにこれらの科目に対する控除科目としての第三号の項目を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
一 商品又は製品(半製品、副産物、作業くず等を含む。以下同じ。)の期首たな卸高
二 当期商品仕入高又は当期製品製造原価
三 商品又は製品の期末たな卸高
2 前項第二号の当期製品製造原価については、その内訳を記載した明細書を損益計算書に添付しなければならない。
第七十六条 前条第一項の商品又は製品について販売、生産又は仕入以外の理由による増減高がある場合、その他売上原価の項目として付加すべきものがある場合には、同項各号の項目を示す科目のほか、当該項目の内容を示す科目をもつて別に掲記しなければならない。
(売上原価明細書の添付)
第七十七条 第七十五条第一項の規定は、売上原価を同項各号の項目に区分して記載することが困難であると認められる場合又は不適当と認められる場合には、適用しない。この場合においては、売上原価の内訳を記載した明細書を損益計算書に添付しなければならない。
(特定事業会社の原価明細書)
第七十八条 第二条の規定の適用を受ける事業に関して定められた法令又は準則において、第七十五条第二項又は前条に規定する明細書と同一内容の書類が附属明細表として規定されている場合には、当該事業を営む株式会社及び指定法人が法の規定により提出する財務諸表については、当該明細表を損益計算書に添付し、附属明細表としての記載を省略するものとする。
2 第二条に規定する法令又は準則において定められている附属明細表のうち次に掲げるものは、前項に規定する明細書と同一の内容の書類に該当するものとする。
一 鉄道事業会計規則(昭和六十二年運輸省令第七号)に定める鉄道事業営業費明細表
二 一般旅客自動車運送事業会計規則(昭和三十九年運輸省令第十九号)に定める一般旅客自動車運送事業営業費明細表
三 自動車道事業会計規則(昭和三十九年運輸省・建設省令第三号)に定める自動車道事業営業費明細表
四 電気通信事業会計規則(昭和六十年郵政省令第二十六号)に定める電気通信事業営業費用明細表(部門別再掲)
五 電気事業会計規則(昭和四十年通商産業省令第五十七号)に定める電気事業営業費明細表
六 ガス事業会計規則(昭和二十九年通商産業省令第十五号)に定める営業費明細表
3 前項第一号から第四号までに掲げる附属明細表については、適当と認められる費目に要約して記載することができる。
(商品仕入高の表示方法)
第七十九条 第七十五条第一項第二号の当期商品仕入高は、当期商品仕入高の名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。ただし、商品の総仕入高(仕入運賃及び直接購入諸掛を含む。)を示す名称を付した科目及びその控除科目としての仕入値引、戻し高等の項目を示す名称を付した科目をもつて掲記することを妨げない。
第八十条 削除
(低価基準によるたな卸資産の評価減に関する記載)
第八十一条 第七十五条第一項第三号の商品又は製品の期末たな卸高に関し低価基準による評価減の金額が売上原価に算入されている場合には、当該評価減の金額は、第七十五条第一項各号の項目を示す科目の次に、その内容を付した科目をもつて別に掲記しなければならない。ただし、商品又は製品の期末たな卸高を低価基準により評価減を行つた後の金額によつて計上し、その旨及び当該評価減の金額を注記することを妨げない。
第八十二条 原材料に関し低価基準による評価減の金額が売上原価に算入されている場合には、当該評価減の金額は、第七十五条第一項各号の項目を示す科目の次に、その内容を示す名称を付した科目をもつて別に掲記しなければならない。
(売上総損益金額の表示)
第八十三条 売上高から売上原価を控除した額(売上原価が売上高をこえる場合は、売上原価から売上高を控除した額)は、売上総利益金額又は売上総損失金額として表示しなければならない。
第三節 販売費及び一般管理費
(販売費及び一般管理費の範囲)
第八十四条 会社の販売及び一般管理業務に関して発生したすべての費用は、販売費及び一般管理費に属するものとする。ただし、長期請負工事等の半成工事原価又は売上品原価に賦課又は配賦するものについては、販売費及び一般管理費として記載しないことができる。
(販売費及び一般管理費の範囲)
第八十五条 販売費及び一般管理費は、適当と認められる費目に分類し、当該費用を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。ただし、販売費の科目若しくは一般管理費の科目又は販売費及び一般管理費の科目に一括して掲記し、その主要な費目及びその金額を注記することを妨げない。
2 前項ただし書に規定する主要な費目とは、減価償却費及び引当金繰入額(これらの費目のうちその金額が少額であるものを除く。)並びにこれら以外の費目でその金額が販売費及び一般管理費の合計額の百分の五を超える費目をいう。
(研究開発費の注記)
第八十六条 一般管理費及び当期製造費用に含まれている研究開発費については、その総額を注記しなければならない。
(貸倒償却の表示方法)
第八十七条 通常の取引に基づいて発生した債権に対する貸倒引当金繰入額又は貸倒損失は、異常なものを除き販売費として、当該費用を示す名称を付した科目をもつて別に掲記しなければならない。
(関係会社に係る営業費用の注記)
第八十八条 関係会社との取引により発生した商品若しくは原材料の仕入高、委託加工費、不動産賃借料又は経費分担額(関係会社において発生した事業年度中の経費の一定割合を当該会社において負担する契約に基づくものをいう。)で、その金額が売上原価と販売費及び一般管理費の合計額の百分の二十を超えるものについては、その金額を注記しなければならない。
2 前項に規定する関係会社との取引により発生した費用で、前項の規定により注記したもの以外のものの金額の合計額が売上原価と販売費及び一般管理費の合計額の百分の二十を超える場合には、その旨及びその金額を注記しなければならない。
(営業損益金額の表示)
第八十九条 売上総利益金額から販売費及び一般管理費の合計額を控除した額(販売費及び一般管理費の合計額が売上総利益金額をこえる場合は、販売費及び一般管理費の合計額から売上総利益金額を控除した額)を営業利益金額若しくは営業損失金額として表示し、又は売上総損失金額に販売費及び一般管理費の合計額を加えた額を営業損失金額として表示しなければならない。
第四節 営業外収益及び営業外費用
(営業外収益の表示方法)
第九十条 営業外収益に属する収益は、受取利息(有価証券利息を除く。)及び割引料、有価証券利息、受取配当金、有価証券売却益、仕入割引その他の項目の区分に従い、当該収益を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。ただし、各収益のうちその金額が営業外収益の総額の百分の十以下のもので一括して表示することが適当であると認められるものについては、当該収益を一括して示す名称を付した科目をもつて掲記することができる。
(関係会社に係る営業外収益の注記)
第九十一条 営業外収益に属する関係会社との取引により発生した収益で、その金額が営業外収益の総額の百分の十を超えるものについては、その金額を注記しなければならない。
2 前項の規定により注記したもの以外の関係会社に係る収益の合計額が営業外収益の総額の百分の十を超える場合には、その旨及びその金額を注記しなければならない。
第九十二条 削除
(営業外費用の表示方法)
第九十三条 営業外費用に関する費用は、支払利息及び割引料、社債利息、社債発行差金償却、社債発行費償却、創立費償却、開業費償却、貸倒引当金繰入額又は貸倒損失(第八十七条の規定により販売費として記載されるものを除く。)、有価証券売却損、売上割引その他の項目の区分に従い、当該費用を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。ただし、各費用のうちその金額が営業外費用の総額の百分の十以下のもので一括して表示することが適当であると認められるものについては、当該費用を一括して示す名称を付した科目をもつて掲記することができる。
(関係会社に係る営業外費用の注記)
第九十四条 営業外費用に属する関係会社との取引により発生した費用で、その金額が営業外費用の総額の百分の十を超えるものについては、その金額を注記しなければならない。
2 前項の規定により注記したもの以外の関係会社に係る費用の合計額が営業外費用の総額の百分の十を超える場合には、その旨及びその金額を注記しなければならない。
(経常損益金額の表示)
第九十五条 営業利益金額又は営業損失金額に、営業外収益の金額を加減し、次に営業外費用の金額を加減した額を、経常利益金額又は経常損失金額として表示しなければならない。
第四節の二 特別利益及び特別損失
(特別利益の表示方法)
第九十五条の二 特別利益に属する利益は、前期損益修正益、固定資産売却益その他の項目の区分に従い、当該利益を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。ただし、各利益のうち、その金額が特別利益の総額の百分の十以下のもので一括して表示することが適当であると認められるものについては、当該利益を一括して示す名称を付した科目をもつて掲記することができる。
(特別損失の表示方法)
第九十五条の三 特別損失に属する損失は、前期損益修正損、固定資産売却損、減損損失、災害による損失その他の項目の区分に従い、当該損失を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。ただし、各損失のうち、その金額が特別損失の総額の百分の十以下のもので一括して表示することが適当であると認められるものについては、当該損失を一括して示す名称を付した科目をもつて掲記することができる。
(減損損失に関する注記)
第九十五条の三の二 減損損失を認識した資産又は資産グループ(複数の資産が一体となつてキャッシュ・フローを生み出す場合における当該資産の集まりをいう。以下同じ。)がある場合には、当該資産又は資産グループごとに、次の各号に掲げる事項を注記しなければならない。ただし、重要性が乏しい場合には、注記を省略することができる。
一 当該資産又は資産グループについて、次に掲げる事項の概要
イ 用途
ロ 種類
ハ 場所
ニ その他当該資産又は資産グループの内容を理解するために必要と認められる事項がある場合には、その内容
二 減損損失を認識するに至つた経緯
三 減損損失の金額及び主な固定資産の種類ごとの当該金額の内訳
四 資産グループがある場合には、当該資産グループに係る資産をグループ化した方法
五 回収可能価額が正味売却価額の場合にはその旨及び時価の算定方法、回収可能価額が使用価値の場合にはその旨及び割引率
(当期純損益金額の表示)
第九十五条の四 経常利益金額又は経常損失金額に特別利益の金額を加減し、次に特別損失の金額を加減した額を、税引前当期純利益金額又は税引前当期純損失金額として表示しなければならない。
第九十五条の五 次の各号に掲げる項目の金額は、その内容を示す名称を付した科目をもつて、税引前当期純利益金額又は税引前当期純損失金額の次に記載しなければならない。
一 当該事業年度に係る法人税、住民税及び事業税(利益に関連する金額を課税標準として課される事業税をいう。次号において同じ。)
二 法人税等調整額(税効果会計の適用により計上される前号に掲げる法人税、住民税及び事業税の調整額をいう。)
2 税引前当期純利益金額又は税引前当期純損失金額に前項各号に掲げる項目の金額を加減した金額は、当期純利益金額又は当期純損失金額として記載しなければならない。
3 法人税等の更正、決定等による納付税額又は還付税額がある場合には、第一項第一号に掲げる項目の次に、その内容を示す名称を付した科目をもつて記載するものとする。ただし、これらの金額の重要性が乏しい場合は、第一項第一号に掲げる項目の金額に含めて表示することができる。
(一株当たり当期純損益金額等の注記)
第九十五条の五の二 一株当たり当期純利益金額又は当期純損失金額及び当該金額の算定上の基礎は、注記しなければならない。
2 潜在株式調整後一株当たり当期純利益金額(普通株式を取得することができる権利若しくは普通株式への転換請求権又はこれらに準ずる権利が付された証券又は契約(以下「潜在株式」という。)に係る権利の行使を仮定することにより算定した一株当たり当期純利益金額をいう。以下この条において同じ。)及び当該金額の算定上の基礎は、前項の記載の次に記載しなければならない。ただし、潜在株式が存在しない場合、潜在株式調整後一株当たり当期純利益金額が一株当たり当期純利益金額を下回らない場合及び一株当たり当期純損失金額の場合には、その旨を記載し、潜在株式調整後一株当たり当期純利益金額の記載は要しないものとする。
3 当事業年度において株式併合又は株式分割が行われた場合には、次の各号に掲げる事項を記載しなければならない。ただし、前事業年度において、潜在株式が存在しない場合、潜在株式調整後一株当たり当期純利益金額が一株当たり当期純利益金額を下回らない場合及び一株当たり当期純損失金額の場合には、その旨を記載し、前事業年度に係る潜在株式調整後一株当たり当期純利益金額の記載は要しないものとする。
一 株式併合又は株式分割が行われた旨
二 前事業年度の開始の日に当該株式併合又は株式分割が行われたと仮定した場合における前事業年度に係る一株当たり当期純利益金額又は当期純損失金額及び潜在株式調整後一株当たり当期純利益金額
第四節の三 当期未処分利益金額又は当期未処理損失金額
(当期未処分利益金額又は当期未処理損失金額の表示)
第九十五条の六 当期純利益金額又は当期純損失金額に前期繰越利益金額若しくは前期繰越損失金額、一定の目的のために留保した利益のその目的に従う取崩しによる利益金額、商法第二百八十九条第二項の規定により減少した利益準備金の額、自己株式処分差損、自己株式消却額又は商法第二百九十三条ノ五第一項の金銭の分配(以下「中間配当」という。)の金額及び中間配当に伴う利益準備金の積立金額を加減した額を、当期未処分利益金額又は当期未処理損失金額として表示しなければならない。
第五節 雑則
(原価差額の表示方法)
第九十六条 当該会社の採用する原価計算方法に基づいて計上される原価差額は、一般に公正妥当と認められる原価計算の基準に従つて処理された結果に基づいて、売上原価又はたな卸資産の期末たな卸高に含めて記載しなければならない。ただし、原価性を有しないと認められるものについては、営業外収益若しくは営業外費用として、又は特別利益若しくは特別損失として記載するものとする。
第九十七条 削除
(引当金繰入額の区分表示)
第九十八条 引当金繰入額は、その設定目的及び引当金繰入額であることを示す名称を付した科目をもつて別に掲記しなければならない。
(特別法上の準備金等の繰入額又は取崩額)
第九十八条の二 第五十四条の二第一項に規定する準備金等の繰入れ又は取崩しがあるときは、当該繰入額又は取崩額は、特別損失又は特別利益として、当該繰入れ又は取崩しによるものであることを示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
第四章 キャッシュ・フロー計算書
第一節 総則
(キャッシュ・フロー計算書の記載方法)
第九十九条 キャッシュ・フロー計算書の記載方法は、本章の定めるところによる。
2 キャッシュ・フロー計算書は、様式第四号又は第五号により記載するものとする。
(キャッシュ・フロー計算書の作成の対象)
第百条 キャッシュ・フロー計算書は、連結財務諸表を作成していない会社が作成するものとする。
(キャッシュ・フロー計算書の表示区分)
第百一条 キャッシュ・フロー計算書には、次の各号に掲げる区分を設けてキャッシュ・フローの状況を記載しなければならない。
一 営業活動によるキャッシュ・フロー
二 投資活動によるキャッシュ・フロー
三 財務活動によるキャッシュ・フロー
四 現金及び現金同等物に係る換算差額
五 現金及び現金同等物の増加額又は減少額
六 現金及び現金同等物の期首残高
七 現金及び現金同等物の期末残高
第二節 キャッシュ・フロー計算書の記載方法
(営業活動によるキャッシュ・フローの表示方法)
第百二条 前条第一号に掲げる営業活動によるキャッシュ・フローの区分には、次の各号に掲げるいずれかの方法により、営業利益又は営業損失の計算の対象となつた取引に係るキャッシュ・フロー並びに投資活動及び財務活動以外の取引に係るキャッシュ・フローを、その内容を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。ただし、その金額が少額なもので一括して表示することが適当であると認められるものについては、適当な名称を付した科目をもつて一括して掲記することができる。
一 営業収入、原材料又は商品の仕入れによる支出、人件費の支出その他適当と認められる項目に分けて主要な取引ごとにキャッシュ・フローを総額により表示する方法
二 税引前当期純利益又は税引前当期純損失に、次に掲げる項目を加算又は減算して表示する方法
イ 損益計算書に収益又は費用として計上されている項目のうち資金の増加又は減少を伴わない項目
ロ 売上債権、たな卸資産、仕入債務その他営業活動により生じた資産及び負債の増加額又は減少額
ハ 損益計算書に収益又は費用として計上されている項目のうち投資活動によるキャッシュ・フロー及び財務活動によるキャッシュ・フローの区分に含まれる項目
(投資活動によるキャッシュ・フローの表示方法)
第百三条 第百一条第二号に掲げる投資活動によるキャッシュ・フローの区分には、主要な取引ごとにキャッシュ・フローを総額により表示する方法により、有価証券(現金同等物を除く。以下この条において同じ。)の取得による支出、有価証券の売却による収入、有形固定資産の取得による支出、有形固定資産の売却による収入、投資有価証券の取得による支出、投資有価証券の売却による収入、貸付けによる支出、貸付金の回収による収入その他投資活動に係るキャッシュ・フローを、その内容を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。ただし、その金額が少額なもので一括して表示することが適当であると認められるものについては、適当な名称を付した科目をもつて一括して掲記することができる。
(財務活動によるキャッシュ・フローの表示方法)
第百四条 第百一条第三号に掲げる財務活動によるキャッシュ・フローの区分には、主要な取引ごとにキャッシュ・フローを総額により表示する方法により、短期借入れによる収入、短期借入金の返済による支出、長期借入れによる収入、長期借入金の返済による支出、社債の発行による収入、社債の償還による支出、株式の発行による収入、自己株式の取得による支出その他財務活動に係るキャッシュ・フローを、その内容を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。ただし、その金額が少額なもので一括して表示することが適当であると認められるものについては、適当な名称を付した科目をもつて一括して掲記することができる。
(現金及び現金同等物に係る換算差額等の記載)
第百五条 第百一条第四号に掲げる現金及び現金同等物に係る換算差額の区分には、外貨建ての資金の円貨への換算による差額を記載するものとする。
2 第百一条第五号に掲げる現金及び現金同等物の増加額又は減少額の区分には、営業活動によるキャッシュ・フロー、投資活動によるキャッシュ・フロー及び財務活動によるキャッシュ・フローの収支差額の合計額に前項に規定する外貨建ての資金の円貨への換算による差額を加算又は減算した額を記載するものとする。
第三節 雑則
(利息及び配当金に係るキャッシュ・フローの表示方法)
第百六条 利息及び配当金に係るキャッシュ・フローは、次の各号に掲げるいずれかの方法により記載するものとする。
一 利息及び配当金の受取額並びに利息の支払額は第百一条第一号に掲げる営業活動によるキャッシュ・フローの区分に記載し、配当金の支払額は同条第三号に掲げる財務活動によるキャッシュ・フローの区分に記載する方法
二 利息及び配当金の受取額は第百一条第二号に掲げる投資活動によるキャッシュ・フローの区分に記載し、利息及び配当金の支払額は同条第三号に掲げる財務活動によるキャッシュ・フローの区分に記載する方法
(営業の譲受け又は譲渡に係るキャッシュ・フローの表示方法)
第百七条 営業の譲受け又は譲渡に係るキャッシュ・フローは、第百一条第二号に掲げる投資活動によるキャッシュ・フローの区分にその内容を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
(キャッシュ・フロー計算書に関する注記事項)
第百八条 キャッシュ・フロー計算書には、次の各号に掲げる事項を注記しなければならない。ただし、第二号に掲げる事項については、同号に規定する資産及び負債の金額の重要性が乏しい場合には、注記を省略することができる。
一 現金及び現金同等物の期末残高と貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係
二 営業の譲受け又は譲渡を行つた場合には、当該営業の譲受け又は譲渡により増加又は減少した資産及び負債の主な内訳
三 重要な非資金取引の内容
2 前項第三号に掲げる非資金取引とは、商法第三百四十一条ノ三第一項第八号に掲げる事項の定めのある新株予約権付社債に付された新株予約権の行使、株式の発行による資産(現金及び現金同等物を除く。)の取得、合併その他資金の増加又は減少を伴わない取引であつて、かつ、翌事業年度以降のキャッシュ・フローに重要な影響を与えるものをいう。
第百九条 削除
第五章 利益処分計算書又は損失処理計算書
第一節 総則
(利益処分計算書又は損失処理計算書の記載方法)
第百十条 利益処分計算書又は損失処理計算書の記載方法は、本章の規定の定めるところによる。
2 利益処分計算書又は損失処理計算書は、様式第六号又は第七号により記載するものとする。
第百十一条 当期未処分利益の処分については、本章第二節の規定による利益処分計算書を作成し、当期未処理損失の処理については、本章第三節の規定による損失処理計算書を作成しなければならない。
第二節 利益処分計算書
(利益処分に関する表示方法)
第百十二条 利益処分計算書に記載する利益処分の内容は、次に掲げる科目をもつて掲記しなければならない。
一 当期未処分利益
二 利益処分額
三 次期繰越利益
2 その他資本剰余金を処分した場合には、その内容は、前項の規定により記載したものとは区分し、次に掲げる科目をもつて掲記しなければならない。
一 その他資本剰余金
二 その他資本剰余金処分額
三 その他資本剰余金次期繰越額
第百十三条 第六十五条第二号の任意積立金を取崩して当期の利益処分に充当する場合には、当該取崩金額は、前条第一項第一号の当期未処分利益に当該金額を加算する形式により、当該積立金取崩高を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
(利益処分額の区分表示)
第百十四条 第百十二条第一項第二号の利益処分額は、次に掲げる項目を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
一 利益準備金
二 配当金
三 役員賞与金
四 資本金
五 任意積立金
六 その他
2 第六十六条の規定は、前項第五号の任意積立金の記載について準用する。
第三節 損失処理計算書
(損失処理に関する表示方法)
第百十五条 損失処理計算書に記載する損失処理の内容は、次に掲げる科目をもつて掲記しなければならない。
一 当期未処理損失
二 損失処理額
三 次期繰越損失
2 その他資本剰余金を処分した場合には、その内容は、前項の規定により記載したものとは区分し、次に掲げる科目をもつて掲記しなければならない。
一 その他資本剰余金
二 その他資本剰余金処分額
三 その他資本剰余金次期繰越額
(損失処理額の区分表示)
第百十六条 前条第一項第二号の損失処理額は、次に掲げる項目を示す名称を付した科目をもつて掲記しなければならない。
一 任意積立金取崩額
二 その他資本剰余金取崩額
三 利益準備金取崩額
四 資本準備金取崩額
第六章 附属明細表
(附属明細表の記載方法)
第百十七条 附属明細表の記載方法は、本章の定めるところによる。
(附属明細表の種類)
第百十八条 附属明細表の種類は、次に掲げるものとする。ただし、財務諸表の提出会社が連結財務諸表を作成している場合には、第三号及び第四号に掲げる附属明細表については作成を要しない。
一 有価証券明細表
二 有形固定資産等明細表
三 社債明細表
四 借入金等明細表
五 資本金等明細表
六 引当金明細表
2 前項各号の附属明細表の様式は、様式第八号から第十三号までに定めるところによる。
(特定事業を営む会社の附属明細表)
第百十九条 別記事業を営む株式会社又は指定法人のうち次の各号に掲げるものが法の規定により提出する附属明細表の用語、様式及び作成方法は、当該各号の定めるところによる。ただし、当該株式会社又は指定法人が連結財務諸表を作成している場合には、前条第一項第三号及び第四号に掲げる附属明細表又はこれらに相当する附属明細表については作成を要しない。
一 建設業法施行規則(昭和二十四年建設省令第十四号)、造船業財務諸表準則(昭和二十六年運輸省告示第二百五十四号)、証券会社に関する内閣府令、鉄道事業会計規則、一般旅客自動車運送事業会計規則、自動車道事業会計規則又は投資信託及び投資法人に関する法律施行規則(平成十二年総理府令第百二十九号)の適用を受ける株式会社については、前条第一項各号に掲げる附属明細表を同条第二項に定める様式により作成するものとする。
二 銀行法施行規則(昭和五十七年大蔵省令第十号)又は長期信用銀行法施行規則(昭和五十七年大蔵省令第十三号)の適用を受ける株式会社及び農林中央金庫法施行規則(平成十三年内閣府・農林水産省令第十六号)、商工組合中央金庫法施行規則(昭和十一年商工省・大蔵省令)、協同組合による金融事業に関する法律施行規則(平成五年大蔵省令第十号)、信用金庫法施行規則(昭和五十七年大蔵省令第十五号)又は労働金庫法施行規則(昭和五十七年大蔵省・労働省令第一号)の適用を受ける指定法人については、前条第一項第二号から第六号までに掲げる附属明細表を同条第二項に定める様式により作成するものとする。ただし、指定法人が同条第一項第五号に掲げる附属明細表を作成する場合には、同条第二項に定める様式に準じて作成するものとし、様式第十二号記載上の注意中「利益処分」とあるのは「利益処分又は剰余金処分」と読み替えるものとする。
三 海運企業財務諸表準則(昭和二十九年運輸省告示第四百三十一号)の適用を受ける株式会社については、同準則に定める海運業収益及び費用明細表を作成するとともに、前条第一項各号に掲げる附属明細表を同条第二項に定める様式により作成するものとする。
四 公共工事の前払金保証事業に関する法律施行規則(昭和二十七年建設省令第二十三号)の適用を受ける株式会社については、同規則に定める別表中の有価証券明細表及び信託有価証券明細表を作成するとともに、前条第一項第二号から第六号までに掲げる附属明細表を同条第二項に定める様式により作成するものとする。ただし、有価証券明細表及び信託有価証券明細表に記載する有価証券の種類及び銘柄については、株式は発行会社の事業の種類別に、その他のものは法第二条第一項に規定する有価証券の種類別に要約して記載することができる。
五 保険業法施行規則(平成八年大蔵省令第五号)の適用を受ける株式会社又は指定法人については、同規則に定める書式による事業費明細表を作成するとともに、前条第一項第二号から第六号までに掲げる附属明細表を同条第二項に定める様式により作成するものとする。ただし、指定法人が同条第一項第五号に掲げる附属明細表を作成する場合には、同条第二項に定める様式に準じて作成するものとし、様式第十二号中「利益準備金」とあるのは「損失てん補準備金」と、「利益処分」とあるのは「剰余金処分」と読み替えるものとする。
六 電気通信事業会計規則の適用を受ける株式会社については、同規則に規定する附属明細表のうち次に掲げるものを作成するとともに、前条第一項第四号に掲げる附属明細表を同条第二項に定める様式により作成するものとする。
イ 固定資産等明細表
ロ 有価証券明細表
ハ 社債明細表
ニ 引当金明細表
ホ 資本金等明細表
六の二 ガス事業会計規則の適用を受ける株式会社については、同規則に規定する附属明細表のうち次に掲げるものを作成するとともに、前条第一項第三号及び第四号に掲げる附属明細表を同条第二項に定める様式により作成するものとする。
イ 固定資産等明細表
ロ 有価証券明細表
ハ 引当金明細表
ニ 資本金等明細表
七 電気事業会計規則の適用を受ける株式会社については、同規則に規定する附属明細表のうち次に掲げるものを作成するものとする。
イ 固定資産期中増減明細表
ロ 固定資産期中増減明細表(無形固定資産再掲)
ハ 減価償却費等明細表
ニ 長期投資及び短期投資明細表
ホ 社債明細表
ヘ 借入金、長期未払債務、雑固定負債及びコマーシャル・ペーパー明細表
ト 引当金明細表
チ 資本金明細表
リ 資本剰余金明細表
ヌ 利益準備金及び任意積立金明細表
八 特定目的会社の貸借対照表、損益計算書、営業報告書及び附属明細書に関する規則(平成十年総理府令・大蔵省令第十号)の適用を受ける特定目的会社については、同条第一項第一号から第四号まで及び第六号に掲げる附属明細表を同条第二項に定める様式により作成するとともに、同条第一項第五号に掲げる附属明細表を同条第二項に定める様式に準じて作成するものとする。ただし、同条第一項第二号に掲げる附属明細表を同条第二項に定める様式により作成する場合には、特定資産(資産流動化法第二条第一項に規定する特定資産をいう。以下この号及び次条第一号において同じ。)をその内容に含めて特定資産及び有形固定資産等明細表として作成するものとし、前条第一項第五号に規定する附属明細表を同条第二項に定める様式により作成する場合には、様式第十二号中「利益準備金及び任意積立金」とあるのは「任意積立金」と読み替えるものとする。
九 投資法人の貸借対照表、損益計算書、資産運用報告書、金銭の分配に係る計算書及び附属明細書に関する規則(平成十二年総理府令第百三十四号)の適用を受ける投資法人については、同令に定める様式による有価証券明細表、特定取引及び為替予約取引の契約額等及び時価の状況表、不動産等明細表のうち総括表、その他特定資産(投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)第二条第一項に規定する特定資産をいう。次条第二号において同じ。)の明細表、投資法人債明細表、借入金明細表並びに出資総額増減明細表及び出資剰余金増減明細表を作成するものとする。
十 特定金融会社等の会計の整理に関する内閣府令の適用を受ける株式会社又は指定法人については、前条第一項各号に掲げる附属明細表を同条第二項に定める様式により作成するものとする。ただし、前各号に掲げる株式会社又は指定法人に該当する場合には、当該各号に規定するところにより作成するものとする。
(特定信託財産の附属明細表)
第百二十条 特定信託財産の附属明細表の用語、様式及び作成方法は、次の各号の定めるところによる。
一 特定目的信託財産計算規則の適用を受ける特定信託財産については、第百十八条第一項第一号から第四号まで及び第六号に掲げる附属明細表を同条第二項に定める様式により作成するとともに、同条第一項第五号に掲げる附属明細表を同条第二項に定める様式に準じて作成するものとする。ただし、同条第一項第二号に掲げる附属明細表を同条第二項に定める様式により作成する場合には、特定資産をその内容に含めて特定資産及び有形固定資産等明細表として作成するものとし、同条第一項第五号に規定する附属明細表を同条第二項に定める様式により作成する場合には、様式第十二号中「資本金」とあるのは「受益権」と、「利益準備金及び任意積立金」とあるのは「任意積立金」と読み替えるものとする。
二 投資信託財産計算規則の適用を受ける特定信託財産については、投資信託財産計算規則に定める様式による有価証券明細表、有価証券先物取引等及び為替予約取引の契約額等及び時価の状況表、不動産等明細表、その他特定資産の明細表及び借入金明細表を作成するものとする。
(附属明細表の作成の省略)
第百二十一条 有価証券の金額が資産の総額の百分の一以下である場合には、第百十八条第一項第一号の附属明細表の作成を省略することができる。
第百二十二条 削除
第百二十三条 当該事業年度末及び直前事業年度末における長期借入金、長期借入金及び金利の負担を伴うその他の負債(社債を除く。)の金額が当該各事業年度末における負債及び資本の合計額の百分の一以下である場合には、第百十八条第一項第四号の附属明細表の作成を省略することができる。
第百二十四条 削除
第百二十五条 第百二十一条及び第百二十三条の規定により附属明細表の作成を省略した場合には、その旨を注記しなければならない。
第百二十六条 削除
第七章 外国会社の財務書類
(外国会社の財務書類の作成基準)
第百二十七条 外国会社がその本国(本拠とする州その他の地域を含む。以下同じ。)において開示している財務計算に関する書類を財務書類として提出することを、金融庁長官が公益又は投資者保護に欠けることがないものとして認める場合には、当該財務書類の用語、様式及び作成方法は、金融庁長官が必要と認めて指示する事項を除き、その本国における用語、様式及び作成方法によるものとする。
2 外国会社がその本国において開示している財務計算に関する書類が前項の規定に基づく金融庁長官の認めるところとならない場合等において、当該外国会社がその本国以外の本邦外地域において開示している財務計算に関する書類を財務書類として提出することを、金融庁長官が公益又は投資者保護に欠けることがないものとして認める場合には、当該財務書類の用語、様式及び作成方法は、金融庁長官が必要と認めて指示する事項を除き、当該本国以外の本邦外地域における用語、様式及び作成方法によるものとする。
3 前二項の規定により本邦外地域で開示している財務計算に関する書類を財務書類として提出することが金融庁長官の認めるところとなつた外国会社が、当該地域で開示している財務計算に関する書類以外の財務計算に関する書類を財務書類として提出する場合には、当該財務計算に関する書類の用語、様式及び作成方法は、金融庁長官の指示するところによるものとする。
4 外国会社が本国その他の本邦外地域において開示している財務計算に関する書類が第一項又は第二項の規定に基づく金融庁長官の認めるところとならない場合には、当該外国会社が提出する財務書類の用語、様式及び作成方法は、金融庁長官の指示するところによるものとする。
5 前各項の規定にかかわらず、特定有価証券(法第二十四条第一項において規定する特定有価証券をいう。)を発行する外国会社が、当該特定有価証券に関して提出する財務書類の用語、様式及び作成方法は、金融庁長官の指示するところによるものとする。ただし、当該外国会社がその本国において作成している財務計算に関する書類を財務書類として提出することを、金融庁長官が公益又は投資者保護に欠けることがないものとして認める場合には、当該財務書類の用語、様式及び作成方法は、金融庁長官が必要と認めて指示する事項を除き、その本国における用語、様式及び作成方法によるものとする。
(会計処理基準に関する注記)
第百二十八条 前条第一項から第四項までの規定による財務書類について、当該外国会社が採用する会計処理の原則及び手続のうち、本邦における会計処理の原則及び手続と異なるものがある場合には、その内容を当該財務書類に注記しなければならない。
(表示方法)
第百二十九条 第五条第二項及び第八条の三(第一号を除く。)規定は、外国会社が提出する財務書類について準用する。
2 外国会社が提出する財務書類の表示方法のうち、本邦における表示方法と異なるものがある場合には、その内容を当該財務書類に注記しなければならない。
(金額表示)
第百三十条 外国会社が提出する財務書類に掲記される科目その他の事項について、本邦通貨以外の通貨建ての金額により表示している場合には、主要な事項について本邦通貨に換算した金額を併記するものとする。この場合においては、本邦通貨への換算に当たつて採用した換算の基準を当該財務書類に注記しなければならない。
(注記の方法)
第百三十一条 第百二十八条、第百二十九条第二項及び前条の規定により記載すべき注記は、脚注として記載しなければならない。ただし、脚注として記載することが適当でないと認められるものについては、他の適当な箇所に記載することができる。
2 第九条第二項の規定は、第百二十八条及び第百二十九条第二項の規定により注記する場合に準用する。
附 則 [抄]
1 この省令は、公布の日から施行する。
附 則 [平成10年11月24日大蔵省令第135号]
1 この省令は、平成十一年四月一日から施行する。ただし、第一条に係る改正規定、第一条の二の次に第一条の三を加える改正規定、第百十九条に係る改正規定及び別記に係る改正規定は、金融システム改革のための関係法律の整備等に開する法律の施行の日(平成十年十二月一日)から施行する。
2 この省令による改正後の財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「新財務諸表等規則」という。)は、第一条に係る改正規定、第一条の二の次に第一条の三を加える改正規定、第百十九条に係る改正規定及び別記に係る改正規定を除き、平成十一年四月一日以後開始する事業年度に係る財務諸表について適用し、同日前に開始する事業年度に係るものについては、なお従前の例による。ただし、平成十一年四月一日前に開始する事業年度に係る財務諸表のうち平成十一年四月一日以後に提出される有価証券届出書及び有価証券報告書に記載されるものについては、新財務諸表等規則第八条第三項から第八項までの規定を適用して作成することができる。
附 則 [平成10年12月21日大蔵省令第173号] [抄]
1 この省令は、平成十一年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第一条中第九十五条の五に係る改正規定(同条第一項第二号に係る改正規定を除く。)第二条中第六十五条に係る改正規定(同第一項第二号に係る改正規定を除く。)及び第三条中第五十二条に係る改正規定(同条第一項第二号及び第二項に係る改正規定を除く。) 平成十一年三月三十一日
二 第三条の規定(第三条中第五十二条第一項第一号、第五十二条第三項及び第五十二条第四項に係る改正規定を除く。) 平成十二年四月一日
2 第一条の規定による改正後の財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「新財務諸表等規則」という。)第九十五条の五の規定(同条第一項第二号の規定を除く。)、第二条の規定による改正後の連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「新連結財務諸表規則」という。)第六十五条の規定(同条第一項第二号の規定を除く。)及び第三条の規定による改正後の中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「新中間財務諸表等規則」という。)第五十二条の規定(同条第一項第二号及び第二項の規定を除く。)は、平成十一年三月三十一日以後終了する事業年度、連結会計年度及び中間会計期間(以下「事業年度等」という。)に係る財務諸表、連結財務諸表及び中間財務諸表について適用し、同日前に終了する事業年度等に係るものについては、なお従前の例による。
3 新財務諸表等規則の規定(第九十五条の五第一項第一号、同条第二項及び同条第三項の規定を除く。)及び新連結財務諸表規則の規定(第六十五条第一項第一号及び第三号、同条第二項並びに同条第三項の規定を除く。)は、平成十一年四月一日以後開始する事業年度及び連結会計年度に係る財務諸表及び連結財務諸表について適用し、同日前に開始する事業年度及び連結会計年度に係るものについては、なお従前の例による。ただし、平成十一年四月一日前に開始する事業年度及び連結会計年度に係る財務諸表及び連結財務諸表のうち同日以後に提出される有価証券届出書及び有価証券報告書に記載されるものについて適用することができる。
4 新中間財務諸表等規則の規定(第五十二条第一項第一号、同条第三項及び同条第四項の規定を除く。)は、平成十二年四月一日以後開始する中間会計期間に係る中間財務諸表について適用し、同日前に開始する中間会計期間に係るものについては、なお従前の例による。ただし、平成十二年四月一日前に開始する中間会計期間に係る中間財務諸表のうち平成十一年四月一日以後に提出される有価証券届出書及び半期報告書に記載されるものについて適用することができる。
5 平成十一年四月一日前に開始する事業年度に係る財務諸表のうち同日以後に提出される有価証券届出書及び有価証券報告書に記載されるものについて税効果会計を適用する場合には、当該有価証券届出書及び有価証券報告書に記載されるこれに対応する連結財務諸表についても税効果会計を適用しなければならない。
6 新財務諸表等規則第八条の十一、新連結財務諸表規則第十一条及び新中間財務諸表等規則第五条の六の規定を適用して財務諸表、連結財務諸表及び中間財務諸表を作成する最初の事業年度等においては、当該事業年度等よりも前の事業年度等に係る法人税等の調整額は、前期繰越利益金額若しくは前期繰越損失金額又は連結剰余金期首残高若しくは欠損金期首残高の調整項目として処理するものとする。
7 新財務諸表等規則第八条の十一、新連結財務諸表規則第十一条及び新中間財務諸表等規則第五条の六の規定を適用して財務諸表、連結財務諸表及び中間財務諸表を作成する最初の事業年度等の期間中において法人税等の税率が変更された場合には、当該事業年度等の期首及び期末における繰延税金資産及び繰延税金負債は、変更後の法人税等の税率により計算するものとする。
附 則 [平成11年3月30日大蔵省令第21号]
1 この省令は、平成十一年四月一日から施行する。
2 この省令による改正後の財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「新財務諸表等規則」という。)は、平成十一年四月一日以後開始する事業年度に係る財務諸表について適用し、同日前に開始する事業年度に係るものについては、なお従前の例による。ただし、平成十一年四月一日前に開始する事業年度に係る財務諸表のうち平成十一年四月一日以後に提出される有価証券届出書及び有価証券報告書に記載されるものについては、新財務諸表等規則の規定を適用して作成することができる。
附 則 [平成11年4月16日大蔵省令第53号]
1 この省令は、公布の日から施行する。
2 第三条の規定による改正後の財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「新財務諸表等規則」という。)の規定、第四条の規定による改正後の連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「新連結財務諸表規則」という。)の規定、第五条の規定による改正後の中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「新中間財務諸表等規則」という。)の規定及び第六条の規定による改正後の中間連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「新中間連結財務諸表規則」という。)の規定は、この省令の施行の日以後に提出する有価証券届出書、有価証券報告書又は半期報告書に記載される財務諸表(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第一条第一項に規定する財務諸表をいう。)及び連結財務諸表(連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「連結財務諸表規則」という。)第一条第一項に規定する連結財務諸表をいう。)(以下「財務諸表等」という。)並びに中間財務諸表(中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第一条第一項に規定する中間財務諸表をいう。)及び中間連結財務諸表(中間連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「中間連結財務諸表規則」という。)第一条第一項に規定する中間連結財務諸表をいう。)(以下「中間財務諸表等」という。)で平成十一年三月三十一日以後終了する事業年度及び連結会計年度(連結財務諸表規則第三条第二項に規定する連結会計年度をいう。)(以下「事業年度等」という。)並びに中間会計期間及び中間連結会計期間(中間連結財務諸表規則第三条第二項に規定する中間連結会計期間をいう。)(以下「中間会計期間等」という。)に係るものについて適用し、平成十一年三月三十一日前に終了する事業年度等に係るものについては、なお従前の例による。
3 平成十二年三月三十一日前に終了する事業年度等に係る財務諸表等において、土地の再評価に関する法律(平成十年法律第三十四号)第七条第二項に規定する再評価差額金について、土地の再評価に関する法律の一部を改正する法律(平成十年法律第二十四号)附則第二条の規定により、改正前の土地の再評価に関する法律を適用している場合には、前項の規定にかかわらず、新財務諸表等規則及び新連結財務諸表規則の規定は、同日以後終了する事業年度等に係る財務諸表等から適用し、同日前に終了する事業年度等に係るものについては、なお従前の例による。
4 平成十二年九月三十日前に終了する中間会計期間等に係る中間財務諸表等において、税効果会計(中間財務諸表等規則第五条の六及び中間連結財務諸表規則第八条に規定する税効果会計をいう。)を適用していない場合には、第二項の規定にかかわらず、新中間財務諸表規則及び新中間連結財務諸表規則の規定は、同日以後終了する中間会計期間等に係る中間財務諸表等から適用し、同日前に終了する中間会計期間等に係るものについては、この省令による改正前の中間財務諸表等規則及び中間連結財務諸表規則の規定を適用することができる。
附 則 [平成11年5月19日大蔵省令第58号]
この省令は、公布の日から施行する。ただし、第四条の二、第百十九条及び別記に係る改正規程は、金融業者の貸付業務のための社債の発行等に関する法律(平成十一年法律第三十二号)施行の日から施行する。
附 則 [平成12年3月13日大蔵省令第8号]
1 この省令は、平成十二年四月一日から施行する。ただし、第一条の二、第八条第七項及び第十六項、第十八条、第四十条、第四十一条、第七十八条、第百十九条、第百二十一条及び第百二十二条の改正規定は、この省令の公布の日から施行する。
2 改正後の財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「新財務諸表等規則」という。)は、前項ただし書に定めるものを除き、平成十二年四月一日以後開始する事業年度に係る財務諸表について適用し、同日前に開始する事業年度に係るものについては、なお従前の例による。
3 新財務諸表等規則第七十八条並びに第百十九条第六号、第六号の二及び第七号の規定は、平成十一年四月一日以後開始する事業年度に係る財務諸表について適用し、同日前に開始する事業年度に係るものについては、なお従前の例による。
4 平成十二年四月一日以後最初に開始する事業年度において、その他有価証券のうち時価のあるものについて時価評価を行わない場合には、当該事業年度の末日におけるその他有価証券に係る貸借対照表計上額及び時価並びにその他有価証券評価差額金相当額及び繰延税金資産相当額又は繰延税金負債相当額を注記しなければならない。この場合において、新財務諸表等規則第八条の七第一項第四号及び第六十八条の二の二に規定する事項については記載することを要しない。
5 平成十二年四月一日以後最初に開始する事業年度において、退職給付債務に基づいて退職給付引当金を計上していない場合には、新財務諸表等規則第八条の十三に規定する事項に替えて、次の各号に掲げる事項を注記しなければならない。この場合において、改正前の財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則様式第二号に定める様式は、なおその効力を有する。
一 採用している退職給付制度の概要
二 退職給付債務の額、年金資産の額、退職給与引当金及びその他の退職給付債務に関する事項
三 割引率、退職給付見込額の期間配分方法及びその他の退職給付債務等の計算の基礎に関する事項
附 則 [平成12年6月26日総理府令第65号]
1 この府令は、平成十二年七月一日から施行する。
2 中央省庁等改革のための金融庁関係政令等の整備に関する政令(平成十二年政令第二百四十四号)第五条の規定による改正前の企業会計審議会により公表された基準は、同令第一条の規定による改正後の企業会計審議会により公表された基準とみなして、この府令による改正後の財務諸表等の監査証明に関する総理府令(昭和三十二年大蔵省令第十二号)第三条第三項、財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(昭和三十八年大蔵省令第五十九号)第一条第二項、連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(昭和五十一年大蔵省令第二十八号)第一条第二項、中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(昭和五十二年大蔵省令第三十八号)第一条第二項及び中間連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(平成十一年大蔵省令第二十四号)第一条第二項の規定を適用する。
附 則 [平成12年10月10日総理府令第116号]
1 この府令は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日(平成十三年一月六日)から施行する。
2 中央省庁等改革のための内閣関係政令等の整備に関する政令(平成十二年政令第三百三号)第九十三条の規定による改正前の企業会計審議会により公表された基準は、同条の規定による改正後の企業会計審議会により公表された基準とみなして、この府令による改正後の財務諸表等の監査証明に関する内閣府令第三条第三項、財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第一条第二項、連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則第一条第二項、中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第一条第二項及び中間連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則第一条第二項の規定を適用する。
附 則 [平成12年11月17日総理府令第137号] [抄]
(施行期日)
第一条 この府令は、特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律等の一部を改正する法律(平成十二年法律第九十七号。以下「改正法」という。)の施行の日(平成十二年十一月三十日)から施行する。
附 則 [平成12年11月17日総理府令第139号] [抄]
(施行期日)
第一条 この府令は、証券取引法及び金融先物取引法の一部を改正する法律の施行の日(平成十二年十二月一日)から施行する。
附 則 [平成13年4月19日内閣府令第49号] [抄]
(施行期日
第一条 この府令は、平成十三年六月一日から施行する。
(様式に係る経過措置)
第二条 第一条の規定による改正前の財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則様式第一号から様式第十三号まで、第二条の規定による改正前の外国債等の発行者の内容等の開示に関する内閣府令第三号様式から第五号様式まで、第三条の規定による改正前の企業内容等の開示に関する内閣府令第三号様式から第五号の三様式まで及び第八号様式から第十号の二様式まで、第四条の規定による改正前の連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則様式第一号から様式第十号まで、第五条の規定による改正前の中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則様式第一号から様式第四号まで、第六条の規定による改正前の特定有価証券開示府令第八号様式から第九号様式まで及び第十一号様式から第十三号の二様式まで並びに第七条の規定による改正前の中間連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則様式第一号から様式第八号までについては、平成十六年五月三十一日までの間において、開示用電子情報処理組織を使用せず又は磁気ディスクの提出によらず流通開示手続を行う場合には、なお効力を有するものとする。
2 前項の規定によりなお効力を有するものとされる特定有価証券開示府令第七号様式第4の2ロ中「投資株式」とあるのは「投資有価証券」とする。
附 則 [平成13年9月25日内閣府令第76号] [抄]
(施行期日)
第一条 この府令は、商法等の一部を改正する等の法律の施行の日(平成十三年十月一日、以下「施行日」という。)から施行する。
(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則の一部改正に伴う経過措置)
第二条 この府令第三条の規定による改正後の財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則は、施行日以後終了する事業年度に係る財務諸表について適用し、同日前に終了する事業年度に係るものについては、なお従前の例による。
附 則 [平成13年12月7日内閣府令第90号] [抄]
(施行期日)
第一条 この府令は、銀行法等の一部を改正する法律(以下「改正法」という。)附則第一条第一号に定める日(平成十三年十二月九日)から施行する。
附 則 [平成13年12月27日内閣府令第97号] [抄]
この府令は、平成十四年一月一日から施行する。
附 則 [平成14年3月26日内閣府令第9号]
1 この府令は、平成十四年四月一日から施行する。
2 この府令による改正後の財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「新財務諸表等規則」という。)は、第九十五条の六、第百十二条から第百十六条まで及び様式第六号並びに様式第七号に係る改正規定を除き、この府令の施行の日(以下「施行日」という。)以後に開始する事業年度に係る財務諸表について適用し、同日前に開始する事業年度に係るものについては、なお従前の例による。ただし、施行日前に開始する事業年度に係る財務諸表のうち施行日以後に終了する事業年度に係るものについては、新財務諸表等規則を適用して作成することができる。
附 則 [平成14年3月28日内閣府令第16号]
この府令は、平成十四年四月一日から施行する。
附 則 [平成14年3月28日内閣府令第17号] [抄]
(施行期日)
第一条 この府令は、平成十四年四月一日から施行する。
(商法等の一部を改正する法律に関する経過措置)
第二条 商法等の一部を改正する法律(以下この条において「商法等改正法」という。)附則第三条第一項前段の規定によりなお従前の例によることとされた種類の株式は、商法等改正法による改正前の商法(明治三十二年法律第四十八号。以下この条において「旧商法」という。)第二百四十二条第一項ただし書の規定又は同条第二項の定款の定めにより当該株式につき株主が議決権を有するものとされる場合を除き、商法等改正法による改正後の商法第二百十一条ノ二第四項に規定する種類の株式とみなして、この府令による改正後のそれぞれの府令の規定を適用する。
2 商法等改正法附則第六条第一項の規定によりなお従前の例によることとされた新株の引受権は、新株予約権とみなして、この府令(第七条、第十二条、第十三条及び第四十一条を除く。以下この条において同じ。)による改正後のそれぞれの府令の規定を適用する。
3 商法等改正法附則第七条第一項の規定によりなお従前の例によることとされた転換社債又は新株引受権付社債は、新株予約権付社債とみなして、この府令による改正後のそれぞれの府令の規定を適用する。
4 前項の新株引受権付社債を発行する際に旧商法第三百四十一条ノ十三第一項の規定に基づき発行する新株引受権証券は、新株予約権証券とみなして、この府令による改正後のそれぞれの府令の規定を適用する。
5 第二項の新株の引受権、第三項の新株引受権付社債又は前項の新株引受権証券についての第七条の規定による改正前の財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則、第十二条の規定による改正前の連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則、第十三条の規定による改正前の中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則及び第四十一条の規定による改正前の中間連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則の規定の適用については、なお従前の例による。
(罰則の適用に関する経過措置)
第十三条 施行日前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則 [平成14年10月18日内閣府令第66号]
1 この府令は公布の日から施行する。
2 第一条の規定による改正後の財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「新財務諸表等規則」という。)第八条の十四及び第九条第二項の規定、第三条の規定による改正後の連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「新連結財務諸表規則」という。)第十五条の九及び第十六条第二項の規定は、平成十五年三月一日以後終了する事業年度及び連結会計年度(以下「事業年度等」という。)に係る財務諸表及び連結財務諸表(以下「財務諸表等」という。)について適用し、同日前に終了する事業年度等に係るものについては、なお従前の例による。
3 新財務諸表等規則第六十八条の二の三の規定、新連結財務諸表規則第四十二条第六項の規定、第二条の規定による改正後の中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「新中間財務諸表等規則」という。)第三十六条の二の三の規定及び第四条の規定による改正後の中間連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「新中間連結財務諸表規則」という。)第四十四条第六項の規定は、平成十四年九月一日以後終了する事業年度等並びに中間会計期間及び中間連結会計期間(以下「中間会計期間等」という。)に係る財務諸表等並びに中間財務諸表及び中間連結財務諸表(以下「中間財務諸表等」という。)に適用し、同日前に終了する事業年度等及び中間会計期間等に係るものについては、なお従前の例による。ただし、同日前に終了する事業年度等及び中間会計期間等に係るもののうちこの府令の施行の日(以下「施行日」という。)以後提出する有価証券届出書、有価証券報告書又は半期報告書に記載されるものについては新財務諸表等規則第六十八条の二の三の規定、新連結財務諸表規則第四十二条第六項の規定、新中間財務諸表等規則第三十六条の二の三の規定及び新中間連結財務諸表規則第四十四条第六項の規定を適用することができる。
4 新財務諸表等規則第九十五条の五の二の規定、新中間財務諸表等規則第五十二条の二及び第五十三条の規定、新連結財務諸表規則第六十五条の二第一項及び第三項の規定並びに新中間連結財務諸表規則第六十五条の規定は、平成十四年四月一日以後開始する事業年度等及び中間会計期間等に係る財務諸表等及び中間財務諸表等のうち施行日以後提出する有価証券届出書、有価証券報告書又は半期報告書に記載されるものについて適用し、同日前に開始する事業年度等及び中間会計期間等に係るものについては、なお従前の例による。ただし、同日前に開始する事業年度等及び中間会計年度等に係るもののうち施行日以後提出する有価証券届出書、有価証券報告書又は半期報告書に記載されるものについては、新財務諸表等規則第九十五条の五の二の規定、新中間財務諸表等規則第五十二条の二の規定、新連結財務諸表規則第六十五条の二第一項及び第三項の規定並びに新中間連結財務諸表規則第六十五条の規定を適用することができる。
附 則 [平成15年3月31日内閣府令第28号] [抄]
(施行期日)
第一条 この府令は、平成十五年四月一日から施行する。
(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則の一部改正に伴う経過措置)
第二条 第二条の規定による改正後の財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則は、この府令の施行の日(以下「施行日」という。)以後に終了する事業年度に係る財務諸表について適用し、同日前に終了する事業年度に係るものについては、なお従前の例による。ただし、同日前に終了した事業年度に係る財務諸表のうち同日以後に提出されるものについて適用することができる。
附 則 [平成16年1月30日内閣府令第3号] [抄]
この府令は、平成十六年四月一日から施行する。[後略]
附 則 [平成16年1月30日内閣府令第5号] [抄]
1 この府令は、公布の日から施行する。
2 この府令による改正後の財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則並びに連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則は、平成十六年三月三十一日以後に終了する事業年度に係る財務諸表及び連結会計年度に係る連結財務諸表について適用する。ただし、平成十七年三月三十一日以前に開始する事業年度及び連結会計年度に係るものについては、なお従前の例によることができる。
附 則 [平成16年5月31日内閣府令第53号] [抄]
(施行期日)
第一条 この府令は、平成十六年六月一日から施行する。
(証券取引法及び金融先物取引法の一部を改正する法律の一部の施行に伴う経過措置に関する内閣府令の廃止)
第二条 証券取引法及び金融先物取引法の一部を改正する法律の一部の施行に伴う経過措置に関する内閣府令(平成十四年内閣府令第四十四号)は、廃止する。
(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則の一部改正に伴う経過措置)
第三条 第二条の規定による改正後の財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則別記は、平成十六年四月一日以後に開始する事業年度に係る財務諸表について適用し、同日前に開始する事業年度に係るものについては、なお従前の例による。
附 則 [平成16年12月28日内閣府令第109号] [抄]
1 この府令は、平成十七年一月一日から施行する。
別記
一 建設業
二 鋼鉛製造・修理業
三 銀行・信託業
四 建設業保証業
五 証券業
六 保険業
七 民営鉄道業
八 削除
九 水運業
十 道路運送固定施設業
十一 電気通信業
十二 電気業
十三 ガス業
十四 中小企業等金融業
十五 農林水産金融業
十六 資産流動化業
十七 投資信託委託業
十八 投資業(投資法人の行う業務に限る。)
十九 特定金融業
様式第一号
様式第二号
様式第三号
様式第四号
様式第五号
様式第六号
様式第七号
様式第八号
様式第九号
様式第十号
様式第十一号
様式第十二号
様式第十三号
以上
全文提供:小池禎裕様
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