第1回から第5回までの旅行記は、広島市のパソコン通信ネット「梁山泊」に投稿したものに大幅加筆したものです。
1日目
かねてよりの課題であった広島城北高校OBの「東京一味集めて旅行しようぜ計画」は今年も頓挫し、再びRONと藤江の二人で行くことになる。コンセプトは「旨い酒を呑もう」。この二人、マジで肝臓に注意ですね。 さて、20日の夜行急行「能登」へビール片手に乗り込もうとするもホームで全部呑んでしまい失敗。おとなしくトランプなぞしている二人であった。既に計画性の面で破綻している。 2日目
夜が明けて金沢へ降り立ち兼六園へ。広島の縮景園と似ている大庭園だ。茶店もある。そして金沢城跡へ。ここは金沢大学が最近まであったらしく、公園整備の途中だった。近くの喫茶店でブランチ。 金沢城の門でテントをスウィング。拡大したのでボヤボヤです。
どうにも行き当たりばったりなので、らちがあかず一気に能登半島へ移動。輪島に「窓岩」という磯の巨岩にぽっかりと穴が開いて窓みたいになっているのを観に行ったところで日が暮れて砂浜で野営。 窓岩。
つつましくバーナーとシェラカップで肉を焼いて食べ始めるが、海岸のため凄い強風に煽られる。早々にテント内へ退散し、ビール。一晩中、台風直撃状態でかなりの危険を感じたRONであった。 そのせいか、その晩に見た夢が いやに波音が近くに聞こえるので目が覚めるRON。 外を覗くとテントが浸水し始めている。なぜかいる三重県の時のメンバーと藤江に向かって 「おい、やばい!早く逃げろ!」 と必死に叫ぶ。 というもの。一方、相棒が見たという夢は 顔を触られる感触があって目を覚ますと、なんと熊がいて「わぁ〜逃げろ〜!」と自分を置いて一目散に逃げていくRON。 もっとも、そんな事件は両方とも発生せず、日本海の第一夜は明けるのであった。しかし逃げるばっかりだな…。 3日目
日本海を背にたたずむ寝起きの藤江 さて、無事に明けた3日目。 砂浜から海に突き出ている堤防の先で荒波が砕け散っているのを見つけ、そこで写真を撮ろう!ということになる。私は先端へ駆け寄りざまに振り返り、(ほら早く撮れよ)って感じなのに相棒はカメラを構えたまんま。一呼吸あって(あっ、撮ったな)と、早くその場を離れようとしたとき、ざんぶと、頭から波が…!うへー、こりゃ参った。何年かぶりに海水の味を確認した。 日本海に砕け散りそうになったRON。 相棒は無難な位置でぱちりと撮られ(ちょっと不満)、変にテンションが上がったRONは今度は、まさに最先端へ駆け寄ると、セメントが藻のせいかぬるぬるしていて、つるーっと滑り(あっ、海に落ちる!)と、とっさにセメントから生えている(?)岩につかまろうとすると勢いがついていて右膝をヒット!目から火花が飛ぶがなんとか2枚目を写して貰って安全地帯へ避難。 あいつみたいなバカなことはしないぜ。(藤江) なーんてバカな事をした後、付近の観光をし4時間以上かけて能登半島を脱出。実に交通事情がシビアでした。 そして富山県に入り、氷見で野営。 おぉい!酒は?酒は?ねぇねぇ。 4日目
闇の中を山側の公園でテントを張り、酒もないのに刺し身なんか食べちゃって野良猫に甘海老の尻尾なんかをあげたりしているうちに相棒はすっかり寝てしまってつまんないRONも睡眠モードへ。 明けて4日目。 単なる売店だと思っていた建物が実は、住居を兼ねていると知ったのはおばちゃんがひょっこり出てきたからだった。 「あんたら、昨日大変だったでしょ、雨が降って。」「コーヒーでも入れてあげるよ」と誘われる。相棒が「じゃあ、せっかくですから」とかなんとか言って行くので「すみませんねぇ」とコーヒーを頂くことに。が、北の人は親切でタバコやらコーンスープやらインスタントうどんやらチョコレートやらゆで栗やらお茶やら、もう出てくる出てくる。恐縮の至りでした。 そして身の上話などをたっぷりと聞いた後に氷見を去って(後で考えたら氷見で観光するのを忘れてた)糸魚川へ。糸魚川は新潟県です。 氷見の観光を忘れたくせに目的もなく糸魚川へ来てしまったので、どうしようかと観光案内を見ていたら蜃気楼が有名だということで、蜃気楼博物館へ行った。しかし蜃気楼だけで博物館を気取るのは無理があったのか、さすがの相棒もダメ出し。資料数が少なかったのか。 直江津で特急「あさま」(もう走ってないんだなぁ)に乗って東京へ帰りました。 結局、酒豪二人組は地酒を一滴も飲まなかったのであった。 うわー、もったいなー!!もったいなーいっっ!痛恨っ!!!! ともあれ、地酒はなくともビールで語りは入ったし。それでいいんじゃないか。 旅なんて大局的に見て満足すればそれでいいよねー、気のいいやつと非日常を感じればいいんだもんねと納得しておこう。 おわり。 |