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食物アレルギーのこと

 相変わらず自動応募ソフトで懸賞生活をエンジョイ!していて、月に1,2品は届きます。ただ、無差別に応募しているので自分にとって不要なものがよく当たるのです。
 女性用アクセサリー、自動車用品、ペット用品、海老。
 えび!

 エビは昔から、天ぷらフライ刺身えびチリと好物だったのですが、今となってはアレルゲンとなってしまいました。
 思い起こせば10年前。 東京にいた頃のある日。

 無性にえび天が食べたくなって、下高井戸の西友でむきえびを買い自宅で天ぷらにしました。出来は良くなかったものの、ぱくぱくと食べて「うまい…」と満足していたところ、急にお腹を壊してしまいました。
 元来胃腸は弱いものの、何か食べ物に対する勘が働いたので冷蔵庫に残った天ぷらと見つめ合い、結局廃棄しました。下高井戸の西友で買った海産物では、生食用カキに大当たりでとんでもないことになったこともあったのですがまたいつか書きます。
 このときは「鮮度が悪いエビの揚げが足りなかった」のか何か。という理由で済ませました。

 その翌年か翌々年、実家から送られてきた極小エビの乾物を卵焼きか何かに入れて食べたところ、強烈な腹痛が。
 さらに、2001年3月5日の旧日記によると

モウレツにじんましん。当たった。エビだろうなあ。
エビを食べると時々具合が悪くなるんだよなあ。エビアレルギーかも。
しかし、じんましんが出るなんて何年ぶりだろう。
モウレツにかゆい。

薬箱の中を探ってみたけど「コレ!」という薬が無かった。
困った。要るのは抗ヒスタミン剤なんだよな。

infoseekで検索。
(※URL。現在404。)
フマル酸クレマスチンかあ。
あ、風邪薬に入ってる。もちろんほかの成分もだけど。
えーい、背に腹は代えられない。飲んじゃえ。

いま飲んだ。効くかなあ。

という状況なので虎屋の羊羹の話はまたの機会に。

 そして、2002年7月の鹿児島野宿旅行

「今日は助かりました。これはお礼です」
「え、いいんですか、こんなの貰っちゃって」
 伊勢エビとサザエが一つずつ。獲れたてだ。なるほど、コイツを焼いて食べてたのかな…。

 話をしていると福岡から引越して来て転職し、素潜り漁をやっている漁師だということが分かった。
「ウイスキーあるんですけど飲みますか」
「もう1回潜るから、その後でやりましょう」
 休憩を終えた二人が再び消えた後、貰った伊勢エビとサザエをアルミホイルでぐるぐる巻きにして焚き火の中へ放り込んだ。
「おわー、うまいなこりゃ」

 ここ数年でエビアレルギーっぽい体質になったということに薄々感づいていたのだが、「鮮度がイイやつなら大丈夫!」「こんないいものもらったのに食わないでどうするよ」と、かぶりついてしまったのが運の尽き。
 猛烈なカユみとじんましん。そして熱。
「マジでか!?」
 こんな時に…。幸い塗り薬があったのでカユいところに塗りまくるとビックリするくらいの即効性で小康状態に治まった。オイラックス・クール(藤沢)万歳。

 これまでえびアレルギーで医者にかかってはいないのだけど、どう見てもえびアレルギーです。ありがとうございました。
 最後の「おわー、うまいなこりゃ」が泣けてきます。私の最後のエビが穫れたての伊勢エビで良かった…。

 これ以来、私がエビを口にすることは無くなり、食品表示の原材料名「えび」を忌避する生活になりました。

 私自身がそうだということを自覚する以前に、食物その他のアレルギーによる抗原抗体反応が致命的な事態に至る場合があると言うことは知っていました。高校の生物の授業でも知識は得ていましたし、そばアレルギーの児童が給食を食べた直後に具合が悪くなり、帰宅途中で死亡したというニュースもきっかけだったと思います。

 ある法事の会席料理がエビをふんだんに使ったもので、私はもともと食が太い方でもないのであまり手をつけずに飲んでばっかりいたところ、
A 「あらあ、進まないのね」
R 「いやあー実は海老アレルギーで食べられないんですよ」
A 「あらそうなのー大変ねえ」
B 「食わず嫌いなの」
R 「いえ」
B 「うちの子なんて、車酔いしてたんだけど自分で運転するようになって治ったのよ。だから案外食べちゃえば大丈夫かもよ」
R 「…」

 乗り物酔い抗原抗体反応なんて別世界のことを一つにして話す某に、猛烈な怒りを覚えつつ、親戚と喧嘩するほどの年ではないので黙っていました。慣れるとか慣れないとか、操縦者と同乗者の感覚の違いとかとは別なんだよ。こういう無知な人間の存在が自分のアレルギーについて説明できない人(子供とか、あるいは社会的関係による)の命や健康を奪っているんだろうな…。

 直近では、MS税理士の披露宴でオマール海老抜きのメニューを用意してくれたりと、大量の食事を用意する施設では事前の申告により考慮してくれつつあります。ぐっでんぐでんの3次会の居酒屋でテーブルに置いてあったピザにかぶりついたところぷりぷりの感触がして、あわてて見るとエビが鎮座していました。このくらいの意識レベル低下でもエビを感じて気が付くことができるなら私も生きていけると思いました。この辺は自己責任。

 注…私はエビについて少量の摂取での生命の危険は今のところありませんが、激しいアレルゲンに対するアレルギー体質の人は、微少粉末やエキスの混入ですら致命的となることがあります。

 もう、食べ物としての海老に執着は無いのですが、大人の憧れ、粋な「そば屋で一杯」のときに天ぬきを頼めないのが悔しいのです。
 皆さんは遠慮せず、私の前でおいしそうに海老を食べて下さい。それを見ることで私自身に投射されるのです。

【冷凍シュリンプ 07.12.01】
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