工具が揃ったので、原付(セピア CA1EA)のクランクケースをバラバラにしてみました。
※写真画像は一部未補完です。
注意! 外したネジやパーツは、必ず元の部位が分かるように置いておきましょう。適当な皿などに入れておくと蹴っ飛ばしたりした後に涙目になると思います。
段ボールなどの板に、ガムテープの粘着面が外側になるように貼り付け、その上にパーツを置きながらマジックで位置のメモ書きをするのが簡単だと思います。
まず、車体のサイドカバーを外します。外さなくてもクランクケースを開けることはできそうですが、工具を取り回すのが難しいような気がします。
サイドカバーのネジは#2のプラスドライバで回します。
後部の黄色い反射部品は1本のネジで留めてあります。これを外し、前方へ向かってスライドさせると取れます。2箇所のツメがあるのが分かります。
※写真画像
サイドカバー本体は、4本のネジで留めてあります。
側面(地面に平行)のネジは2箇所あって、シート直下と前方ウィンカーの直下です。
下方(地面に垂直)のネジも2箇所あり、後方ウィンカー直下と前方ウィンカー直下です。
※写真画像
これらを全部外し、シートとハンドルの間あたりをつかんで、手前に下から上へめくり上げるようにすると、複数あるツメがばこばこっと外れます。その後、後方へスライドさせると取れます。ツメが2箇所あるのが分かります。
次に、クランクケースを開けます。ケース外周に6箇所とキックレバーの付け根のすぐ右に1箇所、ネジがあります。
クランクケースのネジは#3のプラスドライバで回します。
私の場合、外周の2本は手で回り、4本は電気式ではないインパクトドライバとゴムハンマーで回すことができました。残る中央のネジは中古で買った当初からありませんでした。おいー!
クランクケースカバーは、ゴムハンマーで軽く叩いてやるとすんなりと外れました。手前にまっすぐ引き抜きます。
カバーが取れたら、前方のプーリーを外します。
注意! ここからは必ず取り去ったパーツの向きと順番をメモしておきましょう。
バネで手前に固定されている部品を奥に押すと、3点で軸につかまっているクリップ(Eリング)が動かせるようになります。これを、ラジオペンチなどで軸の垂直方向に引っ張って抜き去ります。
そして順番に合計5点を外します。
※写真画像
次のナット(上の写真画像)はプーリーと一緒に回ってしまうので、ここでプーリーロックレンチの出番です。
右側の赤い持ち手部分が、クランクアウターに当たって固定されるという寸法です。
ここにT型プーリーロックナットレンチの17mm側をナットに差し込み、回します。
回すのですが、回りません…。カッチカチやぞ。ハンマーで叩いても動かないので、私は結局Tレンチを足で踏みゆっくり体重をかけて回しました。少しでも動けば後は簡単です。
外したナットとワッシャーともう1点の合計3点のパーツを抜くと2枚重ねのドライブフェイスが外れ、Vベルトの支点が露出します。
ここでいったん後方のクラッチ側に移ります。
まずユニバーサルホルダーの2つのピンをクラッチアウターの穴に差し込みます。ただし、完全に奥までは入りません。ユニバーサルホルダーの腕が動かないようにロックして、赤い持ち手をプーリーの軸に当てて固定します。
固定の要領はプーリーロックレンチと同じです。
※写真画像
そして、T型プーリーロックナットレンチの14mm側をナットに差し込み、回します。
私の場合、こちらも足で踏み回さないといけませんでした。カッチカチやぞ。
このナットさえ外せば、クラッチアウター、そしてクラッチユニットがVベルトと一緒に外れます。
※写真画像
Vベルトが外れたら、プーリー側に戻り、プーリーを抜きます。
プーリーには3本のネジがあり、#2のドライバで回ります。私の場合は、これもカッチカチだったのでインパクトドライバで叩いて回しました。
次にネジの方向にカバーを引き抜けばウェイトローラーが出てくるのですが、このカバーがカッチカチやぞ。マイナスドライバでこじ開けます。傷が付きやすいので注意。
ここまでの作業で、クラッチシュー、Vベルト、ウェイトローラーの駆動系消耗部品の交換が可能になります。
私の場合では、Vベルトの幅を実測したところ本来17mmであるところが15~16mmになっていて交換時期の感じ。クラッチシューとウェイトローラーについては磨耗部の基準値が分からないので何とも判断できませんでした。
ただ、トラブル原因の切り分けを簡素化するためにこれら3点を交換することとし、パーツを注文しました。
届き次第、また勝負をかけようと思います。ただ天気が悪いので、晴れたらです…。
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